劣等感から生まれる行動力

ありがたいことに、大学生になって「きみはいつも新しいことしててすごい」と言ってもらえる機会が増えた。

異常な数のバイトをしていたり、色んな場所に旅行していたり、確かに多種多様なことをやっているように思う。

しかし、以前は全く逆の性格だった。高校までの自分は新しいことが大嫌いで、型にはまった人生を送っていた。

初対面の人に自分から話しかけることはほぼなく、休日は滅多に外に出ずゴロゴロしてばかりだった。

そんな自分がなぜ今これほど行動的になったのかをふと考えてみた。

もともと飽き性だった、知的好奇心が強い、など色んな理由が思い浮かんだけれど、1番の理由は「劣等感」だと思う。

大学生になると世界が一気に広がり、当然ながら他の人が経験しているのに自分がしていないことが増えた。

このサークルに入っている、あのバイトをしている、そんな知らない世界の話を聞くたびに羨ましさと劣等感を抱いていた。

この劣等感を埋めるように様々なことに挑戦した。やったことのない短期バイトを見つけたらすぐに応募し、興味がないサークルの新歓に行き、金を増やす気もないのにパチンコをしたこともあった。

その結果、とんでもなく個性的で濃密な大学生活を送れたと思う。自分が何のバイトをしているのか完全に把握している人はきっといないだろう。友達からはいろいろやりすぎて普段何をしているのか謎だとよく言われる。

今では、他の人から経験していない面白そうな話を聞いても、「自分はこの人が知らない面白い経験をいっぱいしている」と考えて自己肯定感を保てるようになった。

そんな自分だが、新しいことを始めるのはまだ抵抗がある。

散々旅行をしてきたけど、初めて入る飲食店はまだ緊張する。
バイト20個やってきたけど、新しいバイトの初出勤は不安で、メモ帳やペンを忘れていないか、仕事場所が合っているかを何度も確認する。

新しいことは怖い。けれども、現状で停滞して自分が面白くなくなる方が怖い。
色んなことに飛び込んでいった去年の自分に対して、今年の自分が何もせずに劣ってしまうことが怖い。

常に負の感情に突き動かされながら、これからも新しいことに挑戦していくのだろう…

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