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家庭と仕事の両立を応援したい。マイキャリアカウンセラー庄司睦さんの原動力

今回インタビューしたのは、マイキャリアカウンセラーとしてご活躍されている庄司睦さん。カウンセラーになったきっかけや、大学に入り直して心理学を学ぼうと思った理由、今に至るまでのお話を伺いました。

庄司 睦(ショウジ ムツミ) 1990年生まれ。東京出身、長野在住。転勤族の妻で2児の母。認定心理士。「家族時間を最高に楽しみながら、自分の力を最大限発揮しよう」をモットーに、マイキャリアカウンセラーとして活躍中。
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ブログ:https://ameblo.jp/mutsumi-shoji/

カウンセラーに救われた高校時代

ーーまずは簡単に、自己紹介をお願いします。

キャリアカウンセリング専門のカウンセラーとして活動しています。新卒で京都の会社に入社したのち、人材会社に入社しました。転勤族の夫とは大阪で出会い結婚しました。当時勤めていた人材会社はリモートに対応していない会社だったので、転勤が決まったタイミングで辞めざるを得なくなりました。

ーーカウンセラーを目指したきっかけをお伺いしてもよろしいでしょうか?

高2のときに人と話すのが怖くなる対人恐怖症になってしまい、毎日学校がつらくて仕方がありませんでした。でも、スクールカウンセラーさんと話して約6年かけて治したんですね。そのときお世話になったカウンセラーさんが希望の光となり、のちにカウンセラーを目指すきっかけになりました。

ーーカウンセラーはどんな方だったんですか?

いつも希望を持たせてくれる存在でした。言葉で励ますのではなく質問から自然と気付かされるというか。学生当時の私はとてもネガティブだったのですが、そのカウンセラーさんと話すと楽になりました。

私はこういうことができていた、こんないいところがあったとかいうことを、話すことでいろいろ気付かせてくれるんですよ。当時のカウンセラーさんとの経験が私の原点になっていますね。

大学に通い直して心理学を学ぶ

ーー庄司さんの人生を変えてくださった方だったんですね。

そうですね。でもすぐカウンセラーになったのではなく、新卒では美術が好きだったので、京都にある日本美術の会社に就職しました。好きな美術に触れられ、京都の生活も楽しかったです。お寺や神社との関わりが深い会社だったので、観光半分、仕事半分(笑)。

ただ、社風や適性が合いませんでした。強い違和感を感じる日々でした。自分にあった仕事ってなんだろう、と、仕事についてとても考えましたね。そんなとき「生きるように働く」をコンセプトにした日本仕事百貨というサイトをふと目にしました。

そのサイトの「生きるように働く」というコンセプトに衝撃を受けました。たしかに生きることと働くことが連動している方はいるなと思いましたし、自分もそうなりたいなと。じゃあ今の自分はどうなんだろう、と考えたとき、「生きるように働く」なんて全然できていなかったんです。

そのとき、ふと高校時代のカウンセラーさんのことを思い出しました。自分は人と話すのが好きで楽しいと思えているので、もしかしたらカウンセラーに向いているんじゃないかと。仮説を立てたんですよね。それで、まずカウンセラーになるなら心理学の勉強だろうなと思い、仕事を辞める前に通信制の大学に入り直しました。

ーー大学に入って学び直そうと思った背景はなんですか?

カウンセラーの仕事に興味が出たのはもちろん、体系立って深いところを学びたい気持ちが強くなったからです。心理学にはもともと興味があり、就職後も心理学の本を何冊も読んでいました。でも、読み進めていくうちに、知っていることばかりになってしまったんです。

いつもなにか始めようとするとき、テストするんですよね。やってみてダメだったら別のことを始めよう、みたいな。入学してみて、もし心理学の勉強が合っていないと感じればカウンセラーは向いていないとわかるかなと思い、入りました。

ーーなるほど。心理学を学んで役立ったエピソードはありますか?

心理学は生活全般に使えると思いますね。どの知識がどれに生かされているかは特に考えず日常生活を過ごしていますが。

たとえば、人って自然に生活していたらネガティブな要素に目がいくんです。というのも原始時代にリスクを最大限に避けるために、危ない要素を見分けるためについた本能なんですよ。

「心理学的にみてネガティブになるのは自然なことなんだ。」とネガティブな物事もフラットな目線でみられるようになりました。

客観的にみられることで次の一手が打ちやすくなりましたね。ネガティブになりやすいならこうしようとか。自分自身の心に起きていることへの対処や、人に対するアドバイスができるようになったと思います。

ーーたしかに知っていたら役立ちそうですね。


カウンセラーとして開業する

ーー前職をやめ、人材会社に入社してからはいかがでしたか?

私が勤めていた会社は個人と法人の両方を担当する会社でした。既存顧客がほとんどいないので、全くの新規でテレアポ(電話)や飛び込みをすることが多く、泥臭い仕事の比率が多かったです。

それでも、ときどきカウンセリングできたときに「庄司さんのおかげで元気になりました。」と言ってくださる方がいたり。

あとは、私が担当してどんぴしゃでやりたい仕事ができる会社に入社できた方から「本当にありがとうございます」とお菓子を頂いたり。とても嬉しかったのを覚えています。人のために働くっていいなと思いましたね。やっぱりカウンセラーになりたいという思いが強くなりました。

最初はカウンセラーの像がぼんやりしていて、なれるかどうか、向いているかどうかわからない状態でした。でも、心理学を学び始め、人材会社に転職して、やっぱり心理学の勉強やカウンセリング業務は楽しいし合っているなと思ったので、カウンセラーになりたい気持ちが強くなりました。

ーー庄司さんは転勤族の妻とのことですが、転勤が決まったとき当時の心境はいかがでしたか?

ついて行くかどうかは悩まず即決でしたね。でも、仕事をずっと続けたかったし、カウンセラーになりたい思いもあったので、キャリアについてはものすごく悩みました。転勤族で、会社員としてはなかなか仕事が続けられないと思うからこそ、自分のキャリアを深く見つめることができました。結婚する前まではいつかなれたらいいなって感じで、ぼんやりしていたので。

結婚してすぐ、転勤が決まる前から転勤について行きながらでもカウンセラーとして働ける方法を探しました。起業セミナーを受けたり、女性起業家さんのブログを読んでみたり、年間1,000人のお客さんが集まる開業カウンセラーさんのところへカウンセラーになる方法について直接話を聞きに行ったり。

当初、スクールカウンセラーとして学校に属すのが私の1番のイメージでしたが、臨床心理士や公認心理師などの資格は、大学院に行かないと受験資格が得られなかったり、大学を出て実務経験を積まないと受験資格が得られないんですよね。

取得するまでのコスト(時間・労力・お金)を考え、転勤について行きながらでも可能なやり方を模索した結果、個人で開業してリモートでカウンセリングするのが1番だと、私なりの答えをみつけました。

ーー現在クライアントの集客はどのようにされていらっしゃるのですか?

Twitterやブログが多いですね。あとはたまにYouTube。私と似た経歴の方が多いです。今は女性を対象としたカウンセリングを行っているのですが、転勤族の方のお悩み相談が1番多いですね。

働きたいし子どもがほしいけどどうすればいいか。転勤族でこんなお仕事がしたいけどどうすればいいか。これから新しく仕事をしたいけどどんな仕事がいいか、とか。場所・人・時間・お金に制限があるなど様々な悩みがあります。

家庭にいることももちろん素晴らしいことです。だけど、女性が持っている力って家事育児の能力だけではないんですよね。家庭の中にずっといると自分の力が家事育児に限定されているのではないか、他の人と比べて私は全然ダメなんじゃないか、と錯覚して落ち込んでしまうこともあると思うんですよね。

力を持つからには発揮したいと思うのが自然な心理ですし、そんな思いを持つ方のサポートをしたいです。仕事で自分の能力を最大限発揮したいけど家族の時間も最大限楽しみたい、と思う方の力になりたいと思っています。

人生の舵をとれ

ーー最後に、今後の目標を教えてください!

家庭を大事にしたい思いを叶えながら幸せに働ける女性を増やしたいです。自分の人生は自分しか責任が取れないじゃないですか。私は人生の舵をとるって表現を使っていますけど。転勤をコントロールすることはできませんが、自分がやりたい仕事を突き詰めていけば私のようにリモートでカウンセラーになることもできます。

自分が高校生のときは本当に人生に絶望していました。人と話すのが怖くて、コンビニのレジも怖かったんです。友達と思える人もほとんどいなくなってしまって、結婚も絶対できないと思っていたくらいでした。

絶望して落ち込んでいるときはこれがずっと続くんじゃないかと無意識に思ってしまいますが、永遠はありません。いつかは終わりますので、希望を捨てないでほしいです。また、絶望しているときは殻に閉じこもってしまいがちですが、そんなときこそ親しい友人や家族、そして信頼できそうなカウンセラーに相談してみてください。

ーー相談することは大事ですね。本日はありがとうございました!

今回庄司さんにはキャリアカウンセリングの大切さや人に相談することの大切さを教えていただきました。現在なにか漠然と悩んでいらっしゃる方はまずは、人に相談してみることで解決の糸口を見出せるかもしれません。また、このマガジンがそんな悩みを持つ方のヒントになるコンテンツになれば良いなと思います。

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