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コンサルタントの今と昔
こんにちは、Hi_Kickです。
かれこれ10年前にコンサルの門を叩き、間に事業会社を挟みましたがまだコンサルタントとして活動しています。
以前は狭き門で仲間内にいるかいないかという世界でしたが、現在では学友などのコミュニティの中で数人はコンサル会社にいたりして。
事業会社で働いている人からすると、たまに飛んでくる求人票にはとんでもない給料が書いてあり、心躍る経験も少なくないかと。
そんなこんなで一般的となったコンサルタントという職業。
今と昔で何が違うか、今から参画する際に気を付けるポイントは、
そんな話をしていきたいと思います。
むかし(10年前)
新卒で見ると、小さいファームで2~3人、大きいところでも100人規模の採用でした。中途で見ると、募集していないファームも多々あり、あったとしても士業/官僚が対象、または若い人を第二新卒として雇う程度でした。
私は、というと規模の大きい総合ファームの第二新卒でJoin。戦略コンサルも一通り受けましたが、良くて二次落ち。。
ITに強みを持つファームということもあり、システム構築プロジェクトから始まり、BPR、SCM、マーケ、戦略と幅広く経験させてもらいました。
景気もあまり良くない頃にJoinしたこともあり、社内では人員が余りがち。パフォーマンスが悪い人はプロジェクトからリリースされて待機部屋行き。同期の目も「待機部屋行き」だけは避けなくては、と必死でした。
当然、昇進もシビアな状況でプロジェクトの食わず嫌いをせず、何事も手を挙げて手柄を立てる機会を得ようとしていたのでした。
中堅、若手を問わず社内での評判がモノ言う世界で、評判の良い人には様々な種類のプロジェクトから声が掛かり、数ヵ月単位でプロジェクトが変わる。結果的に本人も広範な知識や経験を得られるのでした。
ちなみに給料は今のコンサルタント程は良くなく、(体感で2~3割は少なかった)早く偉くなって一旗揚げてやろうと躍起になっていました。
いま(2021年)
新卒で入社したファームとは違うファームに移動しましたが、もはや300人規模での採用をしています。コンサルは景気が良いのです。
マイナーだった職業はすっかりメジャーになり、東大生の就職したいランキング上位にも入ってくるほど。
時代は変わってきていますが、コンサル会社のベースにあるのは人貸し。
要はプロジェクトに何人入れたかで請求額が決まる世界です。裏返していうとドンドン雇うほど仕事が溢れかえっている(≒儲かっている)状態だと言えます。
入社前からプロジェクト側は手ぐすね引いて待っている状態で、パフォーマンスが良かれ悪かれ、(極端に言えば)人であれば良い状態です。
それ故、評判の良い人というのはシニア層では聞かれますが(≒沢山受注した人)、若手は人であれば良いと思われているので名を売る機会があまりありません。
アサインされるプロジェクト自体も「大規模で期間が長いもの」から優先される為、年単位でのアサインというのも増えてきた印象です。
給料は良いです、景気がいいので。かつてはシニア層にならないと1,000万を超えなかったところから、いまではスタッフ層の上位では超えてくるイメージ。
今からコンサルにJoinする人が気を付けるポイント
コンサルタント、というと一人でなんでも出来て、クライアント企業に切り込んでいくイメージが強いかと思います。精神と時の部屋ごとく、数年で数十年の経験を得られる、みたいな。
かつてはそうでした。1階級上のクライアントと対等に話せないと失格と言われ、ジュニアスタッフは係長、シニアスタッフは課長、マネージャーは部長とやりとりできることが普通でした。
今はというと、体感では横並び。マネージャーは課長と話せるようになりましょうくらいの印象をもっています。ジュニアスタッフはというと、それこそ雑務を担当するような世界になりました。
当然、その限りではなく優秀で目立つ立ち振る舞いができる人はドンドン出世していきますが、普通の人は小間使いされて10年経ってもスタッフ。(かつては5年でマネージャー)
一見、給料が良くなって魅力に見える業界ですが、昇進や幅広い経験を得る為の労力は以前の比にならない位、本人に掛かってきていると感じます。
「外から見るほど煌びやかな世界でなく、泥臭いよ」いつの時代もそういわれるコンサル会社ですが、現在を見て私が声を掛けるなら「多くの人はクライアント業務をアウトソースしているだけだよ」と。
実力もさることながら運を身に付けないと、かつての「何でも屋さん」と言われる企業参謀さながらのコンサルタントにはなれません。
それでもコンサルタントになるべきか?
私的にはYes。やりたいと思う人はやった方がいいと思う。
コンサル業界特有のロジカル力やプレゼン力を身に付けることは社会人として良い経験だと思っております。
いまどき、一つの会社で定年する様な社会ではない為、”その企業に最適化された人材”にならない為にも、機会と思います。
一方で、長くいるべきではないと思っています。私の元上司/同僚/同期でまだ同じファームで働いている人も多々います。
(あまり大きな声では言えませんが、)やっぱりそのファームに最適化された人材になってしまっています。「売上を上げる方法」、「効率的にメンバをまとめ上げる方法」自社のKPIに即した脳構造になっています。
事業会社からコンサルに行きたい人、一度コンサルを挟んでまた事業会社で活躍するor独立して起業する。そんな道筋が良いのではないでしょうか。
少々、殴り書きになりましたが、コンサルの今と昔をお伝えしました。
少しでも参考になれば幸いです。
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