仰げば尊し わが師の恩

気づけばもうあっという間に5月で、大学を卒業したのが2ヶ月前という事実よりもずっと遠い過去の出来事のように感じる。
本来なら学生が終わってしまう前に書いてしまいたいと思っていたことたちを、今更ではあるけれど、気が済むまで書こうと思う。

これまでお世話になった教育機関を卒業するたびに大事にしてきた『仰げば尊し』の歌詞とリンクさせて、3つに分けて書くことにする。
今回は、在学中にお世話になった先生方の話を。


誰よりもお世話になったのは間違いなくゼミの先生だろう。
本当に卒業論文を書いている期間はたくさん迷惑をかけたし、心配もさせてしまった。
他のどのゼミ生と比べても、私は間違いなく問題児だったと思う。
誰よりも書き始めた時期は遅く、こまめに連絡すべきだった進捗状況も報告せず、書けたところまででも少しずつ見せて何かコメントをいただけばよかったものを、ただただ自分のペースで書いていた。

少し言い訳をすると、卒論を書き始めようとしたのは10月ごろ、秋になってからだが、データ集めが思っていたよりも大変でやる気をなくしてしまったこと、他にもやらないといけない重要なイベントが重なったことがあり、12月に入ってからも気持ち的に書き始めることができなかった。
やっと本論を書き始めたのはクリスマスの時期である。
だから年末年始はずっと卒業論文を書いていた。
多い日は1日で3000字近く書いた。
言い換えれば、提出日前日になってから取り組み始めるレポートのようなことを卒業論文でもしたのである。
普通に考えればありえないし、なんてことをしているんだろうと思う。
今振り返ってみてもそう思う。
本当に、こんな学生はよくない。笑
でも当時はそれが全力で、自分にできる最善であった。
それでも書いている間は楽しかったし、なんだったら集まったデータを見てにやにやしながら書き進めていた。
ある種の狂人の極みである。
改善の余地がありすぎるクオリティの卒業論文になってしまったことに違いないが、それでもできることはすべてやったから、後悔はない。
そんなこんなで書き上げた卒業論文だが、ゼミの先生のおかげで仕上げることができた。

誰よりも変人で卒論の時には本当に多大なるご迷惑をおかけしてしまったゼミ生ではありますが、大変お世話になりました。
先生のゼミに所属することができて本当に良かったです。
とにかく居心地がよかった。
気持ちがいつでも安心できる場所でした。


個人的に、この4年間で受けてきた授業はどれも面白かったと思っている。
その中でも特に語学の授業をたくさん取ったから、いろんな言語に触れることができて楽しかった。
それに、そこでかかわることができた先生方のお話はいつもとても面白かった。
知らない文化や風習、その言語が話されている国について、現地での暮らし、あとは文法面の小さな疑問やその言語ならではの表現も丁寧に教えてくださった。
語学の授業のおかげで、みえる世界が一気に広がった。
もっといろんなものに、幅広く興味を持つことができた。
知らない世界を前よりも少しだけ知ることができた。
例えば街を歩いて見つけた看板に書かれた、一見わからないことばに出会っても、「分解すればわかるかも」「こんな意味かな」「この言語圏のことばなのかな」といろいろ考えてしまうほどに、言語やことばについて考えるのが楽しくなった。
元からざっくりと「ことば」というものに興味はあったけれど、もっと面白く感じられるようになった。


自分の学科の先生方は履修の関係で何度かお世話になった。
もともと興味を持っている内容のものだから、どの講義も受けて飽きることはなかったけど、新たな視点 vision をたくさん得ることができた。
ある先生曰く、「最強の教授たち」に教わることができたから、その学びを受けた私は今、出かけるのがとても楽しい。
外で観るいろんな景色が入学する前と全然違って観える。
ある意味新鮮でもあるし、ある意味成熟してもいる。
こんなにも街を歩くのが楽しくなったのは学科の先生方のご指導のおかげである。


学科で学ぶこととはまた違って面白そうだから、と受けることにした授業もある。
そこで出会った先生方は、学科での学びとまた違った視点で指導してくださった。
それらの授業で私が学んだことは非常に有意義で、第三者から見ても明らかに大変だったようだけど、どれも受けて良かったと思えるものしかない。
なんだったら、学科で学んだことよりも面白いかもしれないと感じている部分もあるし、きっとこちらの方が適性があるとまで感じてしまったことも多々ある。
これらの講義で学んだことや得た知識は、学生として、人間としての私を大きく成長させてくれた。
その成長を促してくれた、あるいはアイデアやヒントをくださった先生方には感謝しかない。


この4年間でたくさんの先生方とかかわることができた。
ほんの一瞬だけだったという先生もいらっしゃるし、割と長い間お世話になった先生もいらっしゃる。
今は大学にいない先生もいらっしゃる。
そのすべての先生方に。

本当にお世話になりました。
講義等を通じて先生方から学んだことは間違いなく私自身の糧となりました。
あっという間に時間が過ぎてしまいましたが、その過ごした時間以上のことを大学での学びとすることができました。
正直、まだまだ学び足りません。
でも学び足りるまで大学に居座っていたら他にやりたいことができなくなってしまいそうなので、卒業しました。
できることなら先生方お一人お一人に直接会ってお話ししたいところですが、全員と会うには時間が全く足りません。
だからここで言わせてください。

今までご指導いただき、本当にありがとうございました。
またお会いできる日を楽しみにしています。



ではまた。
ごきげんよう。

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