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『この気持ちもいつか忘れる』住野よるさん 読書感想文

(2020年10月に読み終えた際、綴った感想です。)

今日、読み終えました。
買ってから2週間くらい?毎晩眠る前に少しずつ読み進めました。

昨日は仕事が休みだったので、一日中この本を読んでいました。

今日は移動時間に読み進めると、目的地に到着する頃には、物語は終盤に差し掛かっていて。

ここで読むのをやめる…なんてこと、できませんでした。どうしてもこの勢いのまま、最後まで読みたくなった。

幸いにして時間にゆとりもあったので、カフェに入りキャラメルマキアートを注文。ゆっくりゆっくり飲んで、じっくりじっくり読んで、そして、モヤっとした気持ちを抱えたまま読了しました。

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345ページの

「忘れたくない」

で、涙腺が緩み。

347ページの

「忘れても大丈夫」

で、目から涙が溢れた。

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住野よるさんに、「人間とは何か」に対する答えを、またひとつ教えてもらいました。

そしてキャラメルマキアートの最後のひと口を飲んで、カフェをあとにしました。

涙の跡を、顔に残したまま。

スルスルと頭に入ってきて、共感できて、というか文章で読むことでようやく気づかされて納得する部分もあり。

そもそも私自身ではそこまで考えが及ばず、思い巡らせることすらもなかった高次元の感覚に、ただただ圧倒される部分もあり。

なんて言えばいいんだろう、この読後感。

今のこの気持ちを形容する言葉、もしかしたらこの世界にはないんじゃないか。なんて、詩的なことを平気で言えてしまうのは、まだ私が読後の余韻の中にいるからでしょうか。

住野よるさんは、相変わらずたくさんのことを教えてくれました。

そして。

もう一度読み返すことを決めました。

読んでいる時の気持ちをもう一度味わいたいから、という理由半分。どういうことなのか腑には落ちず確認したいことがあるから、という理由半分。

謎がいつまでも、謎のままだったから。

少し時間を置いてから、二周目読むの、楽しみだな。

一周目には見えなかった異世界の光が、私にも見えるだろうか。

その頃の私がいる世界には、読後のこの気持ちを形容する言葉、あるといいな。


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