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2022年1月1日、青天。

午後にふらっと縁もゆかりもない文京区役所に行ってきた。こじんまりとした時間外受付でひとつひとつ丁寧にチェックしてくださる職員さんにありがたみを感じつつ、最後に一言

「おめでとうございます」

と私たちを見て言ってくださった。
その瞬間にほんの少し、家族になる実感が湧いた。

ということで。コロナにならなければ絶対知り合うこともなかったであろう一般男性と結婚してきた。実物を見たことある同僚に言わせると「凪みたいな人」らしい。たしかにその人と過ごす時間はとても穏やかな時間が流れる。この年末も私の傾倒したお笑い熱を一心に受け止めてもらい、ともに楽しみながら笑ってくれた。あぁ嬉しいなぁ。自分が心から好きなものを好きと言えて、それに呼応してくれることがこんなに多幸感に包まれることなのか。取り繕うことなく私が私のままでいられて、互いから発する周波数がとても似ている。そんな感じだ。

わざわざこんなことをnoteに残して、自らデジタルタトゥーを彫りにいってるのは理由がある。

日常はあまりにも地続きで、驚くほどあっという間に過ぎていってしまうからだ。少なくとも昨日までの日常と、今日からの日常は私の中で決定的な違いがある。それはきちんと記録として残しておきたいなぁって、ぼんやりとそんなことを思った。

私が今日してきたことは「婚姻届を出しに行ってきた」だけ。だけどその事実の裏側で、書き損じて本当に受理されるのかよくわからない不安。ほぼ2度とないイベントの得もいわれぬ緊張。これから新姓を名乗ることのこそばゆさ。家族や身の回りの人たちに対する感謝の気持ち。お互いのちょうどよいところを探る新生活の楽しさなどなど。いろんな気持ちが浮かんでは消える。

実感はまだない。だけどこの地続きな日常を実りある彩り豊かなものにしてゆきたい。この人と一緒ならきっと肥えた土になると確信している。これから少しずつ一緒の時間を重ねて、新しい家族をつくります。2022年、どうぞよろしくお願いします。

2022年1月1日、青天@タリーズコーヒー 東京ドームシティ ラクーア店にて執筆。

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