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【エッセイ#2】バイリンガルの脳内

 日本語の難しいところって、漢字によって読み方が変わっちゃうこと。

 ちなみに私は、日本語と韓国語がネイティブで、英語は日常生活は問題ないくらい。日本語を使う時間が一番長いので、言語の自由度は日本語>韓国語>英語となる。(自由度:いかに自由にその言語を使いこなせるか)

 前職はみんなルー大柴だったから自分の日本語についてそこまで意識したことがなかったのだけれど、薬剤師はフルで日本語。だからか仕事していると意図した言葉が出てこない瞬間がたまにある。
 短く正確に伝えたい時にどうしても頭の中でバグってしまうのだ。英語だと基本SVOだから「誰が何をするのか」を伝えやすいのにと思う時もある。

 小さい頃二つの言語を一気に理解する知能は持ち合わせておらず、言葉は常に概念で覚えていた。
 例えば、「桃」という言葉を学ぶ時、まずその「桃という果物」を目で見てから覚える。韓国語の桃と日本語の桃が必ず同じ神経経路じゃないってかんじ。「桃が食べたい!」とパッと浮かんだ時に、韓国語と日本語が基本バッティングする。そして口から出てくる言語はいつも脳内変換の早いもん勝ちなのだ。だから一つの言語に絞っちゃうと言葉が出てこないことが多い。認知症なのかなと心配しちゃうくらい。笑
 知ってる言語を全て混ぜて話すのが正直一番楽。不思議に思われることが多いけど。
 周りの海外育ちの子たちも同じ。しかし、それぞれ使う言語のパーセンテージが異なるから、話し言葉がほぼ日本語の子がいれば、逆にそれが英語の子もいる。
みんながみんな同じ境遇ではないので、これもまた面白い。

正直、簡単な言葉を使えばそこまで問題ないのだけれど、漢字の読み方となると頭の中がごちゃごちゃ。

 今日は、未亡人の読み方が「にぼうにん」なのか「みいぼうじん」なのか、わからなくなり、「あのウィドー(widow)という言葉って、みぼうじんでしたっけ、みぼうにんでしたっけ?」と聞いてしまった。正解は、「みぼうじん。」

 今も文章書いてて「あの、直接話つけにいく言葉なんだっけ、直なのは覚えてるけど。。。ちょくだんぱん。。。なんだ?」と一人で悶々としていた。そして調べてみたら、「じかだんぱん、直談判」だった。ああ、そうだ!とその時初めてなる。

 韓国語はハングルのまま読めばいいし、英語はある程度決まりきってるから、この日本語のややこしさがないんだよね。

でも、そのややこしさがまた面白くて、考えた日本語を文章にするのが好きなのだけども。むしろ、言葉ではっきり表現できない時があるから書く方が好きなのかもしれないなぁって納得しちゃった部分もある。

 昔は、こういう日本語できない自分がすごく恥ずかしかったし、今も仕事で日本語の出来不出来は大事だからこれでいいのかなぁって心配になる。むしろ泣きたくなる時もある。

 でも、これもきっと一つの特性なのだ〜!!


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