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僕がねずみを嫌いな理由

東京で1人暮らしていた2軒目は借家を間借りした4畳半の家賃2万5千円の部屋だった。風呂無しの和式トイレの古い家だったが居心地は良く遊びに来た友人も「これで2万5千円ならめっちゃ良いじゃん!」と絶賛していたが風呂が無いので毎回銭湯に行かなきゃいけないのが本当にめんどくさかった。なので行くのが究極にしんどい時はトイレの手洗い場の水にホースをつないで玄関の所で裸になってシャワーを浴びるという荒業を使っていた。ただこれも男だからできることかもしれないが。しかし古い木造の家というのは住んでみて分かったのは夏はめちゃくちゃ暑いし冬はめちゃめちゃ寒いことで夏は部屋の温度が40℃近くになるし冬は冬で激寒で冬に泊まりに来た友人が僕の部屋の敷布団のあまりの冷たさに「なんだこれ冷凍庫にいれといたみたいじゃん!」と驚いていたぐらいだった。それに加えて困ったのは天井裏に巣くっていたネズミの存在で寝る時になんか天井を走り回る音がするなと思っていて、どうやら上にネズミがいるんだろうなぐらいの軽い気持ちでそこまで深刻に考えてなかったが住んで何か月かするとどうやらそのネズミ達が僕の留守の間に天井から降りてきて部屋の中を荒らしまくっていることがわかった。しかもあいつらは貪欲だからなんでもかんでも歯でかじりまくって雑菌をばらまきケーブルもシャンプーの詰め替え用の袋もコメの袋もなんでもかんでも噛みついたり食べたりしてダメにしてそこら中にフンをまき散らす人間にとって有害の最悪な生き物だった。しかもムカつくのはやたら警戒心が強いので人がいる時は滅多に姿を見せずじっと隠れてやがる。一回腰を抜かすぐらい驚いたのは家に帰ってきたら何か自分以外の気配を感じる気がして恐る恐る辺りを窺っていたら、立て掛けていたショルダーバッグの中から急にネズミが飛び出してきて全速力で天井のほうに登って行って隙間の中へ逃げて行ったのを見た時本当にびっくりした。その後 恐怖を感じたので部屋の隙間という隙間を埋める作業をしてネズミが侵入できないようにした。

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