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超短編小説「高田の場合27」一話完結

・高田は眼鏡をサングラスみたいにおでこにかけているおっさんが苦手だった

・高田は公衆トイレでおしっこするときにウンコしてる奴が外に出てくる間に終わらせたかった

・高田は満員電車で耳毛ボーボーのおっさんを見た時から耳毛のケアを入念にしていた

・高田は人混みを見るとこの1人1人に家族や恋人や友人がいて夢や未来や悩みがあるのかと考えると信じられない気持ちと同時に
これだけ人がいるならば一般人の個人的な気持ちが霞んでしまうのは仕方ないことだと思っていた

・高田は自分が死んだあと葬式に流す曲を考える時あまりメッセージが強い曲も恥ずいからやめようかなと思っていた

・高田は同窓会に自分に合うの楽しみにしてるだろうと思い込んだ顔で来る担任の教師を見るとイラっとしていた

・高田は孤独より孤高という言葉が好きだった

・高田は四字熟語と聞くと焼肉定食が真っ先に浮かんでいた

・高田はつまようじとか歯間ブラシが入ってる入れ物を誤って床にぶちまけると最悪の気分になっていた

・高田は地震が起きた後 水やトイレットペーパーを買い占めする連中が嫌いだった

・高田はおばあちゃんの服装を見るのが好きだった

・高田は学生時代 ブルーハーツ好きだった不良が恐喝して退学になった事件があったので、ブルーハーツ好きな奴に悪い奴いないみたいな戯言は信じていなかった

・高田は会話をしていて途中から内容が良く分からなくなっても話を合わせて知ったかぶりをして頷いていた

・高田はカレンダーの終わった日付に☓をつけるタイプだった

・高田は電車で立っているときできるだけ吊り革は汚いので掴みたくなかった

・高田は電車に乗ってる時 いくら可愛い子でも平然とした顔で優先席に座ってる女性は好きじゃなかった

・高田はレジやドライブスルーで待っているとき 前の客が家族連れで大量の品物を注文して時間がかかっているとうんざりしていた


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