見出し画像

顧客セグメントを活用したグロース戦略

限られたリソースの中で成果を最大化するには、選択と集中をし、高速でPDCAを回すことが大切です。

つまり、どの顧客セグメントにフォーカスするのかを決め、そのセグメントに向けた施策や投資の実行、振り返り、改善のサイクルを高速に行っていく必要があります。

グロース戦略のための顧客セグメントを作成する際に何度も心掛けたのが、いかにシンプルにするか、いかに施策に落とし込みやすいか、いかにトラッキングしやすいか、です。

それを順を追って解説していこうと思います。

01# いかにシンプルにするか

顧客セグメントは作ることがゴールではありません。チームメンバーはもちろん、チームを超えて(最終的にはKPI設定, 予算策定という経営レベルで)日々使われて、全員が同じ方向を向いて大きなインパクトを出す事がゴールです。

そのためには、全員が数字をパッと見て直感的に理解できるくらいのシンプルさが重要です。ここは、元同僚のHikaruさんの記事を何度も読んで強く意識したところです。

メルカリには売る人と買う人がいますが、複雑になることを避けるため、SellerとBuyerそれぞれ独立してセグメントを作成することにしました。

下記は、作成したSellerのセグメントです。

画像1

02# いかに施策に落とし込みやすいか

施策に落とし込む際にはまず、どのセグメントのどの指標を改善させるかを決める必要があります。

つまり、売上をセグメントごとに分解した際に、施策で動かす事が可能なレベルのKPIまで分解することが出来るかが重要です。

例えば、9月の出品数の目標が100万出品だとしましょう。まずは直近のデータから、このままの出品転換率、継続率、出品者あたりの出品数だとどれくらいに着地しそうかを予測します。その結果、90万出品だったとします。

次にそのギャップを埋めるために、どの指標をどれくらい改善する必要があるかのシミュレーションをします。例えば、Aセグメントの出品転換率を10%上げて、出品者あたりの出品数を10%あげれば達成できるなどです。

すると、それを達成するための施策のアイデアが出てきます。ある期間内に出品xx個したらクーポンもらえるといったマイルストーンを設定したキャンペーンなどです。

画像2

03# いかにトラッキングしやすいか

セグメントごとのMAU、出品転換率、継続率、出品数、売上などの月次・週次・日次のデータが、Lookerなどの可視化ツールでいつでも追える状態なのかも、作成したセグメントを日々の業務で活用していく上で重要です。

売上目標に対して進捗はどうか、それはどのセグメントのどの指標が伸びていて、どこが伸びていないのかが日次で追えると、取るべきアクションがより早く正確になります。

例えば、Aセグメントの購買率が落ちてきているから、このセグメントに対してクーポン施策を打とう。BセグメントのMAU落ちてきているから、プッシュを送ってみようとかです。

画像3

04# 高速でPDCAを回すためのCRM基盤の大切さ

高速でPDCAを回すには、大前提として、下記のようなアイデアがあったときにすぐに実行できる環境である必要があります。

例えば、Aセグメントの購買率が落ちてきているから、このセグメントに対してクーポン施策を打とう。BセグメントのMAU落ちてきているから、プッシュを送ってみようとかです。

Brazeというカスタマーエンゲージメントプラットフォームを導入し基盤を整えたことで、上記のような施策をマーケターだけで実行することが可能になりました。

今後は、「メルカリUSのCRMがどのような進化を遂げてきたのか」「Brazeで具体的に何が出来るのか」などを書いてく予定です。

*BrazeはMobile Engagement AutomationでLeadersに選ばれています。

画像4


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?