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Saint-Suliac:フランスの最も美しい村シリーズ

今回はフランスの野生的側面が垣間見れるブルターニュ地方にある漁村、Saint-Suliac(サン=シュリアック)を紹介。フランスの最も美しい村のひとつに登録されています。日本語での紹介文はこちらから:

地理

モン・サン・ミッシェルとサン・マロに挟まれており、近くにはDinanというこちらも魅力的な街があります。(Dinanは近いうちに紹介します。下図の赤丸にモン・サン・ミッシェルがあります。サン・マロから内陸に続く三角江はRance川が形成しているもので、Saint-Suliacはその沿岸部に位置しています。)

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教会へ

観光客用の駐車場は村から少し離れた小高い丘の上にあります。そこから村が一望できます。

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少し曇っていますが、散策するうちに晴れていきました。中心部に教会があるのがわかります。写真では見えませんが、右手にRance川が流れています。

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Ranceが目の前に。ブルターニュ地方は紫陽花がそこここに咲いています。可愛らしい家屋と相まって魅力的な景観を生んでいます。

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Passifloreという花。中心部が磔にされたキリストを連想させることから、宗教的に特別視されています。教会に近づいていきます。

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小さな通りがいくつも。小人の置物がこれほど似合う場所も少ないでしょう。

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波をテーマにした展覧会があったようです。インスピレーションは葛飾北斎かな?

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教会の入口をくぐります。中には驚くべき傑作が。

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聖母マリアが漁師に手を差しのべています。下には木彫りの船と波。非常によくできています。漁村の特徴がこんなところにも現れていて興味深い。トップ画像にあるOratoireという建築物も、聖母マリア像をその中心に据え、漁師が無事に帰還することを祈って丘の上に立てられています。

河岸へ

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次にRanceへと向かいます。村の向こうにときどき覗くRanceがまた綺麗!

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もちろん途中の小道も相変わらずかわいい。

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花崗岩でできた家々が川に向かい合うようにして立ち並んでいます。

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そしてこちらがRance川。河岸に沿って散歩もできます。ところどころにベンチがあるので、このときは座ってしばし寛ぎました。少年がなにやら作業していましたが、貝かなにかを獲っていたのでしょうか。

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河岸の様子。

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無数の小舟もまた景色の一部になっています。上の写真の中心付近、奥のほうにOratoireが見えています。(白い建物です。)今度はそちらに向かいます。

Oratoireへ

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先ほどとは違う道を選びます。もったいないですものね。

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手前の家は観光案内所です。奥に教会が見えます。村の中心部を出て、先ほど見えていたOratoireへの道を進みます。最初の駐車場付近に戻ってきたかたちになります。

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Oratoire de Grainfoletに到着。真ん中にあるのが聖母マリア像で、Rance川と向き合っています。

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優しく漁師を見まもるマリア様の後ろ姿。この向こうに川を眺めながら昼食をとれるスペースがありました。実はここにくる前に村で食材を買い込んできたのです。パン屋は早めにしまってしまうこともあるので注意。レストランで食事してもよかったのですが、やはりこの景色を前にしてのピクニックには変えがたいでしょう。

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おわりに

フランスの地方は本当に様々な顔を持つことを改めて実感します。地理的にも文化的にも、まったく異なる。ブルターニュ北部の沿岸地帯の魅力は、大自然の作り出す、ときに荒々しくも神々しい景観だと思います。

最後に川から眺めるSaint-Suliacの一枚を。

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