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今年の夏もカレーでニッポンフードシフト!

ハウス食品は毎年夏に、各地域の食材を使ったカレーメニューを提案するプロモーションを実施しています。
今年は農林水産省が呼びかける「食から日本を考える。ニッポンフードシフト」の考え方に賛同し、日本の食文化の一つとなった「カレー」には「食」を考えるヒントがたくさんあるとして、
 
「世の中が大きな変化に直面している今、これからの「食」はどうあるべきか。夏の風物詩とも言える身近な「カレー」を通じて、「食」について考えるきっかけにしてみませんか?」
と問いかけています。

今年も全国22地域のメニューが出そろいました。バーモントカレーのCMで最後に各メニューが紹介されています。もう見ていただけましたか?


今年のメニューは基本形が2パターン。これに各地域の夏の旬野菜が加わります。
1つは豚肉としょうがを効かせたルウに、各地域でとれる野菜を焼いてトッピングして食べるスタイル。

 
もう一つはこれも各地域の野菜をさいの目に刻んでカラフルな色どりが楽しいキーマカレースタイル。



どちらもその地域の農産物を知る、そして地元で消費する地産地消の考え方に沿っています。
またキーマカレーは25分程度で作ることができる時短メニューであり、冷蔵庫に余った他の食材も大きさをそろえることで、無駄なくいただくことができます。
また地産地消に力を入れるいくつかの自治体では、これまでのハウス食品の活動に賛同していただいており、夏の地産地消カレーを知事自らPRしてくださる自治体もあります。(今年も一部自治体では該当エリアの支店長自ら県知事を表敬、メニューを紹介しています。)
こういった自治体では近年、新しい地元ブランドのお米の開発・拡販に力を入れており、各県お墨付のお米とタイアップしているメニューも少なくありません。(青森:青天の霹靂、岩手:銀河のしずく、広島:あきろまん など)

 今年も各地域の野菜やお米を取り上げた、地元愛いっぱいのカレーになっています。意外とカレーの具材にも合う!といった声が聞かれる素材も多く、新しい発見があるのと同時に、どんな食材も優しく抱合してしまうカレーの懐の深さをあらためて感じました。

九州では新しい試みとして、各県の素材を集めた「九州オールスターカレー」をご提案。各県の主力選手が集まった、まさにWBC級の豪華なカレーが出来上がりました。

これが「九州オールスターカレー」!
福岡県・・・トマト 佐賀県・・・グリーンアスパラ 長崎・・・かぼちゃ 大分・・・ピーマン
熊本・・・なす 宮崎・・・カラーピーマン 鹿児島・・・オクラ 沖縄・・・ゴーヤー

地域の農産物を盛り上げたい。そんな思いが各地域のレシピに込められています。 国産素材の野菜や肉、そしてお米を使った今回の提案メニューを、農林水産省が提供している食料自給率計算ソフトに入力してみると、食料自給率(カロリーベース)は67%になります。(カレールウ、サラダ油以外は国産で計算、大体どんなカレーでも国産素材を使うと自給率は60%を超えてきます。)現在、課題となっている日本の総カロリーベース食料自給率は38%という点から見ても、この地産地消のカレーメニューは「食から日本を考える」良いきっかけになっていると思います。


先日、猛暑に見舞われた日本列島。都内も35℃を超えるというというモーレツな暑さの中、農林水産省のニッポンフードシフトを担当する食料安全保障室国民運動班と農産局企画課の皆様をハウス食品グループ本社へお招きして、ハウス食品が今年の夏のプロモーションで、各地で展開するカレーメニューの試食会を実施させていただきました。
メニューのご紹介、プロモーションの概要説明などさせていただき、ハウス食品のカレーを通じたニッポンフードシフトな活動をご紹介しました。

 

食材の説明(左)当日用意した3種類のご当地カレー

農林水産省食料安全保障室の専門官からは
「国民運動としてのニッポンフードシフトは、考える機会を作る「きっかけ作り」から始めています。ハウス食品様が毎年実施される夏のカレープロモーションこそ、日本の食について考えるきっかけを作りたい国と企業の、まさに官民協働の理想的な取り組みです。」とご評価いただいています。
 
また今回参加いただいた、農林水産省の皆様からは以下のような嬉しいご感想ご意見をいただきました。
(取組の感想)
・地域密着、地産地消に貢献されており、素晴らしい取組だと思いました。
・自分の地元の野菜や米が使われていたら、食べたくなる・作りたくなる! 
 と思いました。
・どんどんこの取組が広がって、カレーとの相乗効果で国産米の消費も拡大
 していったら、米担当としてはうれしい限りです。
・自分の出身地のレシピを作ってみたくなりました。
(試食の感想)
・銀河のしずくはしっかりとした味と食感で、青天の霹靂は軽やかな味わい
 でした。どちらも大変おいしかったです。
・地域の食材(野菜)の食感と味が残る、時短でできるキーマカレーという
 点が、とても夏にぴったりのレシピかと思いました。
・個人的な感想としては、長いもがシャキシャキしていておいしく、カレー
 に合うんだ!と驚きでした。
・同じカレールーを使用しているにも関わらず、米と地域特性の野菜の違い
 からか、どれも全然違う味わいがして驚きでした。
・地域JAと調整をされた結果と、レシピ担当の方のご努力などなどの頭の下
 がる思いです。

(左)ご飯食べ比べ:青森の青天の霹靂、岩手の銀河のしずく (右)試食後、ご感想をいただく

コメ食の普及拡大を担当されている農産局企画課の大島さんは、コメの消費がピーク時から半減していることから、コメの需要拡大策としての輸出、米粉、学校給食などへ力を入れている国の活動を、国家公務員YouTuberとして需要促進を訴えています。
(BUZZ MAFF 要チェック!)

「カレーとお米は切っても切り離せません。カレーをモリモリ食べていただければ、お米もたくさん食べていただけます。」と今回の取り組みに期待を寄せてくれました。
 
また食料安全保障室でニッポンフードシフトを担当する国民運動班の足立さんは、ニッポンフードシフトが始まった背景にある「生産の現場」と「食卓」の距離が離れている現状(毎日食べている農産物のことなど)を踏まえ「普段食べている食事から、日本の食料事情を考える機会として、カレーは良い事例ですね。身近で分かり易く、とっつきやすいと思います。私たちにとっても重要なテーマです。」とお話しいただきました。


参加いただいた皆さんからは「週末早速作ってみよう!」といったうれしいお言葉も頂戴しました。
 
しかしながら、課題もご指摘いただきました。
エリアごとのカレーメニューを、うまく取り入れて地元農産物のPRにつなげている自治体、知事までが一緒にPRする自治体があるのに対し、そのような展開になってない地域もある・・・。
その取り組みの熱量にバラつきがあるのはなぜか?

これまでは地元の農産物だ、地産地消だと訴求してきましたが、そのことが社会の環境にどう貢献できるのかといった、具体的な提案が足りなかった・・・。
「日本の食料事情を考える」「健康的に過ごすための食生活」とか社会の関心毎を企画テーマに織り込んでいく、つまり「食から日本を考える」ことを地域の農産物を使って実践する。そして自給率の低い地域(農業生産が少ない都市部)こそ、日本の食料事情を考える契機にする、ニッポンフードシフトの浸透こそ重要なのではと思うのです。

今回、試食会を実施してみて、ハウス食品の夏のプロモーションは、国の食料政策にも貢献できる素晴らしい取り組みだということを、改めて認識できました。

もっともっと広がるといいなぁ、と改めて思うのでした。