感情

あれ、僕ってあんまり感情ない?

最近、そう思うことが増えてきた。


最後に嬉しくて叫んだのはいつだろう。
最後に怒鳴り散らすほど怒ったのはいつだろう。
最後に涙を流したのはいつだろう。
最後に腹がよじれるほど笑ったのはいつだろう。

どれも思い出せない。喜怒哀楽を感じていないわけじゃない。ただ、感情が爆発するあの感じに久しく出会ってない。

僕は涙もろい方の人間だと思っていた。何なら、高校野球の最後の試合は泣きすぎる姿がテレビに映りちょっとざわついたとあとから聞かされる程には泣いた。感動する映画やドラマを見て泣いた。

好きなアイドルの卒業コンサートでは泣きそうになったけど、涙は落ちなかった。
命を燃やしながらグラウンドを駆け回り躍動する高校球児を見て、感動はするが泣けない。

面白いコンテンツを見てもニヤニヤしているだけで声が出ない。大口開けて手を叩いて笑えない。

感情の爆弾の導火線に着火したタイミングにはよく遭遇する。でも、着火する前に無表情のもうひとりの僕が現れて導火線を踏みつけて火を消してしまう。

はたから見るとこの無表情な僕がいるおかげで、周りを見て役割を替えられる器用な人間だと思われているらしい。


器用な人間じゃなくていい。まっすぐに思った感情を出せる人間になりたい。感情を出せるほど熱量を注げることがしたい。できるならばそれを生業としたい。

そんな夢みたいなこと言ってないで、現実見てちゃんと就活しろよ。って、無表情なもうひとりの僕が圧力をかけてくる。

ちょっと圧力がいつもより強めなので、彼に従ってES書きますか。


絶対に感情を出せるほど熱量を注げるものを見つけてやるからな。

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