ありあまる富

椎名林檎の歌に、こういう歌詞のものがある。

僕らが手にしている　富は見えないよ
彼らは奪えないし　壊すこともない
世界はただ妬むばっかり

もしも彼らが君の　何かを盗んだとして
それはくだらないものだよ
返して貰うまでもない筈
何故なら価値は　生命に従って付いている

彼らが手にしている　富は買えるんだ
僕らは数えないし　失くすこともない
世界はまだ不幸だってさ

もしも君が彼らの　言葉に嘆いたとして
それはつまらないことだよ
なみだ流すまでもない筈
何故ならいつも　言葉は嘘を孕んでいる

君の影が揺れている　今日限り逢える日時計
何時もの夏がすぐそこにある証
君の喜ぶものは　ありあまるほどにある
すべて君のもの　笑顔を見せて

もしも彼らが君の　何かを盗んだとして
それはくだらないものだよ
返して貰うまでもない筈
何故なら価値は　生命に従って付いている

ほらね君には富が溢れている

作詞：椎名林檎

ここ一年くらいで出会ったいわゆる”働く必要のない人たち”について感じたことを書こうと思う。

（1）感情はストックできない

30代中盤ごろから、出会う人間の中に桁の違う資産を持つ人間が混じってきた。彼らと知り合うのはお互い身分を明かした上での（所属が出自を担保する）仕事上のつながりであったり、先輩の紹介などが多かった。

資産額は数億円〜多い人で数百億円。4桁億円の人にはまだ出会ったことがないが、もしかしたら既にいたのかもしれない。資産額をなぜ知ることができるかというと、特に隠してもいないからだ。俺が直接聞くケースもあるし、周りの人間から聞くこともあったし、公表されている時価総額に持ち株比率を掛け合わせて計算できることもあった。

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