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不思議の国のアリスを履修した結果。

ご無沙汰しています。私のTwitterを見ている方は何やらいろいろやっていたのはご存知かと思いますが、あちらに手を付ければこちらがおざなりに…な感じで更新が滞っておりました🙇‍♀️Twitter引用多めの縦長な長文記事になります。お許しを!

そんなこんなでまずは作品から🙂

1点目。
"Temptation"
F4サイズ・ウォーターフォードホワイト細目に水彩と顔彩

去る4/20, 21に大阪・西成区民センターにて開催されたスチームパンクとアリスのイベント『アリスと歯車 https://alice-and-gears.amebaownd.com/ 』にて展示していた作品です。色々な意味で他の参加者の皆さんのレベルが高すぎて、「半端なものを出したら大火傷するやつや…。」と『対訳・注解 不思議の国のアリス / 研究社』をはじめ、図書館で色々借りて読んだりヴィクトリア朝の資料を漁っていたりなどしているうちに会期寸前に。半ばヤケになりながら構想を練りました😇そこにふと湧いた「なんでアリスってこんなに読み継がれてるんだろ?」という素朴な疑問。私個人が持つアリスのビジュアルはJ・テニエルの挿絵やディズニーアニメのアリスが非常に強いのですが、ネット検索などで冷静に俯瞰するうちに、両者を完全無視する勢いで思い思いのアリスが展開されていることを興味深く感じ…

「どういうことだってばよ!?」を端的にぶつけてみました。ここからは筆が恐ろしい勢いで進む進む。メイキング課程を兼ねてTwitterから引用します。日付と時刻に注目😱

制作期間、のべ2日。
我ながら無茶苦茶です。誰かの中のアリスに対しての哲学的アプローチ、約150年読み継がれた結果の一人歩きがモチーフになり、タイトルを "Temptation" としました。何が人をアリスの世界へ魅了するのか。沼じゃないかと。それが先の「どういうことだってばよ!?」に繋がります。

そして描いてから気付く「額装どうしよう!」。当日はNTラシャボードにビニールコーナーを貼る簡易展示でどうにか凌ぎました…。しかも当日の朝にドローイングもしているという…。

当日の展示の様子はこちら↓
見栄えも含めて色々難ありでした…勉強します😰案の定、大火傷をしました。

大火傷の結果、ARTs*LABo アリス展2019に向けて別のアプローチを考えます。最初は私が『ウサニキ』と呼んでいる作品を出すつもりでした。そして "Temptation" を縮小プリントして…とも思いましたが「何か違う」となります。

2点目。
通称『ウサニキ』(タイトルなし)
SMサイズ・ランプライトに水彩

現代に順応したせいで忙しいとか言わなくなった白ウサギ…のイメージです。情報化社会では誰も彼もがスマホなどに時間を縛られている…リマインダで時間管理はバッチリ。なので時計を見ていません。水彩ぽさを出したくて、ペリレンマルーンとバーントアンバーを混ぜた色で少し線を起こす手法を取りました。技術的にも気に入ってるのでポストカードにもなっています。印刷原稿を作る時、背景のグリーンのストライプを如何に再現するか色調補正との戦いを繰り広げました。結構頑張ったんだからね!🙂

しかしアリス展にはどうにも違うと結論が出ています。

3点目。
"Nostalgia"
ほぼA4サイズ・ファブリアーノEXホワイト極細目にパステルと水彩鉛筆、色鉛筆

勢いだけで描いてしまったので途中プロセスは残っていません…。アリス関連の書籍をいろいろと読んでいた中で、『不思議の国のアリス コンプリート・イラストレーションズ / グラフィック社』で興味深いエピソードが書かれていました。こちらは副題に『テニエルのカラー挿絵全集』とあるのですが、L・キャロルが描いた挿絵が相当数掲載されています。巻末には出版時の逸話もあり…マクミラン社から出版される際にJ・テニエルに挿絵が依頼されたのは有名なエピソードですが、この時キャロルは友人から「挿絵はプロに任せるべきだ」な感じで全ボツを食らっています。改めて読み直したら出版社からのボツではなかったので、こちらのツイートは一部訂正します…。

そしてキャロルは自分の挿絵で出版したかったともあり…。テニエルもキャロルの挿絵を尊重していたようで様々な所で元ネタにしています。でも内心では相当悔しかったんじゃないかと思うと…

すみません、超萌えました。

萌えた結果無茶苦茶筆(パステル)が早く進みました!

いけませんねえ。萌えというものは!少々拗らせましたが、キャロルのアリスのイメージは生涯自身の挿絵だったんだろうな…などとあれこれ想像し、当初は水彩画にするつもりがパステルのぼやけ感が古い写真と繋がり(キャロル存命当時、カラー写真は普及していなかった)、茶系をメインとしたノスタルジックなイメージとなりました。タイトルの "Nostalgia" もここから取りました。アリスもキャロルの挿絵を意識して寄せています。

不思議の国のアリスをモチーフにするために不思議の国のアリスを履修した結果、作中の要素が完全に消え失せてしまったので、罪滅ぼし的な意味でアリス展2019で "Nostalgia" と同時展示のATCは作中要素を取り入れたものを制作しています😇

ネタバレになってしまうのでタイトルだけ。
上が 『涙の海でバカンス』、下が『盗んでもムダ』です。週明けに発送なのでペース上げます。

ではまた🙂

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Yukihie
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