美人、カワイイ、ブスの3種類しかないの?
女性の見た目の形容はざっくり分けるとこの3つになるんじゃないかと思う。
美人、カワイイ、ブス。
美人は絶対的な価値観で、あまり揺らぎがない気がする。
もちろん人の価値観はそれぞれだけど。
そして、美人という評価は、好意や感情と直結していない気が。
純粋に美醜への評価な気がする。
カワイイ、これはもう評価する人の価値観に左右されるし、便利でもあり、厄介な言葉だ。
カワイイというのはとても感情や好意を含む言葉な気がする。
カワイイの厄介さはこの感情や好意が含まれるからだと思う。
ギャルが好きな男性はギャルをカワイイと言い、ギャルが苦手な男性はギャルはカワイイとは言わないだろう。
そういう人はアイドルみたいな子をカワイイと言うかもしれない。
そして、日本に住む女性たちは、総じてこの「カワイイ」を目指さなくてはいけない気分にさせられる。
というか、私は自身そう感じている。
カワイイは、美醜でもまたない。
美人でも愛想が悪いとカワイくないと言われ、ブスでも愛想がいいとカワイイと言われる。
絶対的な評価ではなく、相対的な評価なようにも見える。
そして、カワイイには「幼稚さ」を含んでいるように思う。
そして最後にブスという言葉。
カワイイの下に普通や中間がなく、その次になると途端にブスがくる感じがある。
普通がなく、美人、カワイイか、ブスかというのは、ずいぶんと極端な感じがする。
まるで受験みたいだ。
そりゃ美人になれないと思ったら、みんなカワイイを目指す。
カワイイから脱落したら、ブスになっちゃうんだから。
厳しい世界だなと思う。
最近自分の顔写真を見る機会があり、改めて自分の顔を見て「美人では絶対ないし、カワイイというにも厳しいかもしれないけど、ブスと呼ぶほどではない」という感想を持った。
しいていえば「もさい」「あか抜けない」そんな印象だった。
それをブスと呼ぶのなら、この世はブスだらけになると思う。
別に自分をカワイイと思っているわけではない。
めちゃくちゃ凡庸な顔だ、と思ったからだ。
女性の話ばかりしているので、男性についても考えてみた。
実は男性の容姿の形容はもっと少ないことに気づいた。
「イケメン」
これだけなのである。
私は口が悪いので、男性にも「ブス」という言葉を使うのだけど、男性にブスという言葉を自分以外に使う人はゲイの友人くらいかもしれない。
そもそもイケメンという言葉はゲイ用語らしい。
「イケてる」ではなく「イケる」メンズという意味なんだそう(Wikipediaで見ました)。
言葉からしてあまり品を感じない言葉だなと思っていたけど、語源を考えたらそうだろう。
「イケる」というのは性的な意味なのだと思う。
すごく直接的な言葉である。
案外女性の方が「抱かれたい芸能人」など直接的だったりすると思う。
話を元に戻すと、男性は「イケメン」か「イケメン以外」なのだと思う。
「ブサメン」という言葉もあるけど、そんな日常的に使われている感じはしない。
「キモイ」という言葉もあるけど、それもまたちょっと違うと思う。
生理的な嫌悪の言葉である。
「あの人顔はいいのにキモイよね」というのを女性が話しているのも聞いたことがある。
「ハゲ」「デブ」も形容があるけど、これも客観的な評価だろうし、考えれば考えるほど男性の評価は直接的だ。
カワイイとブスの評価は曖昧だ。
先程ギャルを例に挙げたがA君はカワイイと言ったものをB君がブス、ということもあるだろう。
そんな曖昧な評価に踊らされるって大変なことだと思う。
世の女性雑誌は「カワイくなってモテよう」と語りかける。
でもその「カワイイ」が絶対的ではないがゆえに、カワイイが何かを見つけ出そうとして、そして自分がカワイイ枠に収まれるようにと女性は躍起になる。
なんだか国語ばかりで受験する受験生のような気分になってしまう。
そしてある年頃になったときに突然カワイイからの解雇を言い渡される。
でも、カワイイから昇格する言葉も実は見つからない。
「上品」「知的」「大人っぽい」どれもしっくりは来ない。
世間はポリティカルコレクトネスなんだという。
見た目で評価することをよしとしない時代にはなっていると思う。
しかし、私たちはまだまだ、見た目を抜きにして考えることが出来ない。
もちろん、仕事に見た目を持ち出すのは、もはやダサい感じはあるものの、プライベートでのその興味はまだまだ尽きることがないだろう。
自分も評価されるし、自分もまた評価される。
とはいえど、一部とその他大勢に括られる男性に比べると、その他大勢という評価を持たない女性の評価はしんどいものである。
カワイイとブスの間にもう一つゆるやかな評価の言葉を。
カワイイから昇格するための言葉を。
まずは言葉という形から規定して気持ちが軽くなる準備をしてもいいのではないかと思うのだ。
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