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おまえはメキシコではないトーキョーで信じる心を武器に生き延びろ

  座れ。
 今回おれが紹介するのはゲームではない、コミックだ。
 『トーキョーゲーム』
  近代麻雀で’93~’94年にかけて連載された。
 英字で「TOKYOGAME」として検索すると東京ゲームショウのサイトばかりが引っ掛かるのでカタカナで検索しろ。
 お前がホットなコンパニオンを見たいのであればそれでもかまわないが、真の男の生きざまが見たければカタカナだ。

 もちろん連載雑誌が連載雑誌なので麻雀を扱っている。
 あらすじと設定はこんな感じだ。

 

              あらすじ と 用語解説

 1999年、後に「アンゴルモア・クラッシュ」と呼ばれた大地震により東京が壊滅。復興は進んでいたものの、旧都庁(ゴルゴダ・タワー)周辺は当時のまま廃墟として放置され無法地帯となっていた。
 最上階に辿り着いた者に与えられる不老不死ドラッグ『ハレルヤ』を求めギャンブラーでごった返し、敗者は命までもが奪われる過酷な『トーキョーゲーム』が繰り広げられるこのタワーを、一人の男が訪れる。
 額に大きな傷のあることから『青い星』と呼ばれる謎の巨漢。
 彼の目的は、最上階に居る塔の支配者にしてハレルヤの開発者『椅子の男』を殺すことであった。
 『ハレルヤ』
 正式名称は不老不死ワクチン『G-37』。
 老化遺伝子を阻害する働きを持つが、事故や病気の際は臓器移植等が必要になり、生殖能力や免疫などまでもが回復するわけではない。
 一部の権力者や大富豪、そしてタワー最上階まで勝ち上がったギャンブラーしか入手することができない幻のドラッグと呼ばれ、これを巡って国家間戦争になった事例もある。

 『アンゴルモア・クラッシュ』
 1999年7月に東京を襲った直下型大地震。東京は壊滅状態に陥った。

 『ゴルゴダ・タワー』
 旧都庁の名称。上階に向かうにはギャンブルで金を稼ぎ、パスカードを得る必要がある。
 最上階に辿り着いたものには『ハレルヤ』が与えられるため、ギャンブラーがたむろする無法地帯になっている。

 『トーキョーゲーム』
 タワー内外で行われる特殊なレートの4人打ち麻雀。
 勝者は敗者の命を含めた全てを奪うことができるが、何を奪うかは勝者の裁量に委ねられている。

 『フロアマスター』
 タワーの各フロアを司る強力なギャンブラー達。
 彼らに勝利すれば『特別パスカード』を得ることができ上階へと進める。
 

 主人公「青い星」は物語開始時点ですでに大量の『ハレルヤ』を所持していた。彼が望むのは不老不死ではなく、塔の支配者の殺害。
 
 麻雀の知識がそれなりに必要なのは否めないが、圧倒的な力を持つ主人公、青い星の言動がもうイチイチ格好良いのだ!
 イカサマをした相手の手首をナイフで切り落として「ツモり直せ、腕は2本ある」とか言っちゃう。
 そして各フロアマスター達も癖がスゴい!
 『負けたら巨大ジガバチの幼虫を体内に寄生させられて死ぬ』とか世紀末にもほどがある、それがトーキョーゲーム!

 物理単行本は現在絶版になってしまっているが、電子的な何かもあるだろうし中古もあるだろう。 

 全2巻なので読みやすいしお財布にも優しい。
 信じる心でトーキョーを生き抜いた青い星の輝きを、おまえは目に焼き付けるべきだ。

【おわり】 


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