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チップス先生さようなら

Amazon primeに入会してよかったなと思わせてくれる映画の一つが
「チップス先生さようなら」1939年版です。
チップス先生の名門校での教師人生を走馬灯のように見せてくれる映画ですが、とてもほっこりした温かい気持ちになれます。
実は、先日BSで1969年版のカラー作品「チップス先生さようなら」を放送していたのですが、こちらはミュージカル仕立てでした。奥さん役の女優さんの歌唱力はなかなかのものでしたが、私にはストーリー展開があまり良いものではないと感じました。なのでやはり1939年のモノクロ版をお勧めします。
一番の見どころは、明るく快活な奥さんのおかげでチップス先生が変わっていくところです。
運命的な出会いをするこの奥さんの見抜く力が素晴らしい。チップス先生は、実は情熱に溢れた優しいとても能力のある先生なのですが、赴任仕立ての頃のちょっとしたつまずきにより生徒との仲がギクシャクしてしまします。また、女性に対しても不器用で引っ込み思案なところがあります。本来の彼の魅力をちゃんと理解していたということ。
そして生徒たちと楽しくお茶会で話す奥さんを、それは小鳥が親鳥を見て学んでいくようにチップスが奥さんの話に答えるように徐々に自分らしさを発揮していくのが気持ちいい。
1939年というと第二次大戦の始まる年で、映画の中でも戦争が学校にも大きく影を落とす。
チップス先生の表情の変化も見逃せない。歳をとるごとにとてもいい笑顔になっていくその表情も見逃せない。
子供の頃に、あんな先生に出会っていたら素敵だなあと感じさせる。
見終わって爽やかな気分になれる秀作映画だ。



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