ハーミットインでのクリエイター登録 2024
イントロダクション
やあ! 評議会メンバーのみんな、元気にしているかい?
ハーミットインは、輸入小売業者、メディア、ゲームパブリッシャー、そしてミニチュアメーカーとしての顔も持つ日本のスモールビジネスだ。「現在進行形のオールドスクールファンタジーミニチュア」をここ日本で広め、根付かせ、世代を超えて継承していくことを目標にしている。
創業から6周年を迎えた今年、やりたいことはどんどん増えているが、俺一人で書ける、塗れる、造れる、創れるものには当然限界がある。俺は、ペヤングのかしこいアドバイスを参考にしつつハイパー頑張っており、インスタによる商店運営は今後も続いていくが、より魅力的なアウトプットを出し続けてゆくには、やはり人的リソースの拡充が必要だ。
「現在進行形のオールドスクールファンタジーミニチュア」をここ日本で広め、根付かせ、世代を超えて継承していくために、君のクリエイティブなPOWER&MIGHTを俺たちに貸してくれ。
そもそも、このホビーはクリエイティブなものだ。ミニチュアをペイントしたり、世界を創ったり、物語を考えるということは、一人一人の趣味人が等しくクリエイターであり、表現者である。だから、君がこのホビーをしているというだけで君はすでにクリエイターなわけだが、そこに俺が今回つけた言葉は「ハーミットインでの」だ。そう、俺たちと一緒にやらないか?
募集の背景
ハーミットインでは時折、個人に単発のプロジェクト形式で仕事を依頼している。ハーミットインで正社員の増員は現在考えていないが、アウトプットを増やしたり、新しいことや分野へ挑戦したりする上で、既存のリソースだけでは間に合わない場面がどんどん増えてくるだろう。
ハーミットインの考え方や方針、スタイルとスタンス、そしてアティチュードはユニークだ。ハーミットインをよく知る人の方のほうが、方向性の確認や仕事上のやりとりもスムーズである。そして、何かを始める場合、その分野を得意とする、あるいは強い熱意を燃やす人物と一緒にやりたいと考えている。
そこでハーミットインでは、志のある人物からのクリエイター登録を広く求めてコンタクトリストを作り、新プロジェクトの始動にさきがけて仕事をオファーする形態を取りたい。
具体的にどんな案件があるか?
ハーミットインでのクリエイターに期待することは、すでにハーミットインが行っている活動の質と量に貢献してもらうだけに留まらない。まだハーミットインではできていないことも、君の力があれば一緒に挑戦できるかもしれないからだ。
現在、募集フォームで選択できる分野は以下の通り。
上記に留まらず、「こういう得意分野があり、ハーミットインに貢献できる」と思うことがあったら、「その他」の欄に書き込めるので、臆さずジャンジャン書いてくれ。
ギャランティ(報酬)について
ギャランティ(報酬)の金額は、依頼する仕事の内容によって様々だ。業務として依頼する以上、原則として有償となる。オファーの際、プロジェクトごとに個別で話し合う形を取る。
一方、クリエイター登録に強い興味はありつつも、「ホビー活動の一部として余暇時間内で取り組みたい」とか「職務上の都合で給与所得以外の収入が認められない」など、金銭的報酬を希望しない人が結構いることもわかった。この場合も個別に話し合って、金銭が絡まない形での協働を一緒に模索している。
いずれの形であっても、クリエイティブなスキルをハーミットインのために役立ててくれるクリエイター自身が満足することが大切だ。
クリエイターたちの仕事例
ここで、クリエイターたちによるハーミットインでの仕事例をいくつか見てみよう。彼らは皆、普段は別の仕事をしつつホビーを楽しむ趣味人(=クリエイター)であったり、画業その他の仕事でフリーランスとして生計を立てつつも、ハーミットインにも参画してくれているクリエイターたちだ。
ここで紹介しているのは、いずれも記事執筆や作例製作、アートワーク描画、ミニチュアデザインや生産に関するものだが、ハーミットインが求めるPOWER&MIGHTはこれらにとどまらない。
ホビーコラム集「テイルズ・アット・ザ・ベイルファイア」では、毎年、前年のトーチベアラーとトーチガード、そしてトーチビルダーに寄稿を依頼するのが伝統だ。彼らのつむぐ言葉は、読者のホビーを応援する励ましに、また参考ともなるだろう。
「ペイント大全エクストラ」は、俺以外の人物がしたためる特別増刊エントリーだ。大河原良介氏や長島淳氏が執筆している。様々な方法論や考え方を紹介していきたいので、今後も、様々な人に協力を仰いでいきたい。
レオポルド・メンドゥーサ・ガルシアは、メキシコ在住のメキシコ人画家だ。2018年にハーミットインに合流し、デスグロのルールブックや各クエストモジュールのカバーアートを手がけている。オールドスクールファンタジーにモダンなスパイスを加え、たくみにアップデートする新進気鋭の画家。
ムスタファ・ベキアは、日本在住の英国人画家だ。2018年初頭からハーミットインに合流。デスグロのルールブックやクエストモジュールの挿絵、「ハルクウーべン博物誌」の挿絵、あるいはハーミットイン図書室で使う各種アートワークを手がけている。オールドスクールファンタジーの精髄を現代に受け継ぐ男だ。
ケビン・アダムズは、80年代からシーンの最先端を走るレジェンド・デザイナーだ。シタデルミニチュアで名声をなし、92年からはフリーランスとなって世界各地のメーカーに力を貸している。現在広まったオーク&ゴブリンのアーキタイプを作った人物であり、茶色や灰色が定番だったオークやゴブリンの彼らの肌を「緑」に再定義した伝説のペインターでもある。ケビンは、ハーミットインのミニチュアレンジも手がけているぜ。
ポール・マラーは、90年代にヘヴィメタルチームの一員として活躍したが97年にミニチュアデザイナーに転向して後に独立。今や押しも押されぬ人気デザイナーの一人だ。アンデッドやモンスターを得意とし、フリーランスとして数々のメーカーで活躍。現在進行形のオールドスクールファンタジーミニチュアシーンを盛り立てる立役者の一人となっている。ケビンと同じく、ポールもハーミットインのミニチュアレンジを手がけているぜ。
“叔父貴”あるいは“ザ・スミス”として知られるこの人物は、シタデルミニチュアの創設者であり、80年代ゲームズワークショップを率いたブライアン・アンセルの一番弟子だ。ブライアンからモールドメイキングとキャスティングの技を学び、その後そのスキルを神業レベルに極めた最高峰の職人である。メタルミニチュアの製造(モールドメイキングとキャスティング)にかけては世界一の腕前。本名を大っぴらに語られることを好まない。現在ハーミットインのミニチュアレンジの生産も手がけている。
インスタは商店運営においてハーミットインで活躍するスタッフだが、彼女の独特な画風は魅力的だ。商店のカードに彼女が描く一点アートワークを楽しみにしている趣味人も多いことだろう。ハーミットインだよりの扉絵やペイントクエストの地図も彼女によるものだ。同時にインスタは商店関連の記事を書いたりもする。なお、デスグロの各クエストモジュールにおける「ジェムによるイベント分岐ルート」…すなわちルートデザインも彼女の仕事だ。
すばらしいパテ造形とペイント技術を持つ趣味人、Y.O.こと大貫善哉氏は、優れた画家でもある。ベイルファイアのキーイメージは、彼が時間をかけてじっくりと描いたものだ。
実際の流れと知っておいてほしいこと
君にソノ気があるならば、以下のフォームから登録してくれ。登録された情報はファイリングされ、内容やスケジュールなどを検討したのち、一度俺から直接君に連絡を取る。俺は、君のことに興味があるし、君の考えや想いをしっかり聞きたいからだ。
だが、クリエイター登録し、話を聞かせてもらった人全員に対して、必ずしも仕事を依頼するわけではない。また、将来的に仕事をオファーするとしても、その内容、時期、期間は未定だ。つまり、クリエイター登録から数年後、近くの駄菓子屋でアイスクリームを買い食いしていたら、突然スマホが鳴り、俺からオファーメールが来る、というような場合もある(というかそのくらいのタイムスパンで考えてくれ)。
たとえばデス・オア・グローリーやハルクウーベン博物誌で挿絵を担当するムスタファ・ベキアと俺は知り合ってからかなり長いが、実際にデスグロで仕事を依頼したのは2018年のことである。クリエイターにはそれぞれの持ち味や得意分野があり、ハーミットインもまた、その都度限界のリソース分配で動いている。だから、タイミングが合うところを見つけるのが肝要だ。登録・連絡・即仕事、というわけにはいかないのである。
その意味でも、直近何か動いているプロジェクトがあって急遽の募集をしているのではない。今の段階では、俺たちハーミットインと協働して活動しようと考えるクリエイター(あるいは、クリエイターになりたい人)が日本にいるのかどうか、いるとしたらその人はどんな人なのかを知りたいんだ。
プロジェクトベースでの仕事なので、君の仕事(学業や本業)あるいは別の仕事(フリーランスの場合)に差し障りのないペースと内容での依頼だ。つまり転職の必要がないセミプロ活動として、あるいは数あるフリーランス業務案件のひとつとして、ハーミットインとの協業があると考えてくれ。
君の登録を待ってるぜ!
ハーミットイン代表
籾山庸爾
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