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新製品情報:嗚呼、いと暗き世界よ

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やあ、評議会メンバーのみんな、元気にしてるかい? 今日俺が君に紹介するのは、ウエストファリア・ミニチュアから届けられたレジンミニチュアの数々だ。手がけたのは、端正な造形と驚きの精密パテ造形でおなじみのボリス・ウロスジン

ボリス・ウロスジンの造形スタイルについて

ボリス・ウロスジンの作るミニチュアには、エルダースクロールシリーズやダークソウル、ウィッチャーやエルデンリングなどのゲーム、ゲーム・オブ・スローンズのようなファンタジードラマ、あるいは映画のロード・オブ・ザ・リングとホビットなど、2000年以降のファンタジー作品がまとうモダンな風味がすごくある。

シーンの流行を投影して、モダンなダークファンタジーの要素をまとうミニチュアは最近増えているけど、そこに70年代-80年代のファンタジー風味を入れ込むのがボリスだ。俺の場合だと、ボリス造形のポージングや細部造形に、ラリー・エルモアやキース・パーキンソン、ブロムやジェフ・イーズリーの描いたD&DやAD&Dのアートワークがたたえる風情、フランク・フラゼッタが描いた黎明期ファンタジーアートの仄暗さを色濃く見るね。パテ造形でデジタル顔負けの精度を保つのもボリスの特徴。先日紹介した「骨髄兵団」レンジもそうだけど、ボリス造形の味わいが俺は大好きだ。


レジンミニチュアの組み立て

レジンミニチュアは、プラのように軽く、メタルのように精密だ。ブラシで磨いたりはいらないけど、離型剤をペイント前に洗浄する必要がある。詳しくはミニチュアペイント大全の関連エントリーを役立ててくれ。


放浪の騎士

両手剣を担ぎ上げ、背筋を伸ばして左前方を見やる騎士。細かな彫刻の施された兜。面頬の奥にある顔を伺い知ることはできない。腰に小袋を下げている以外荷物はないので、従騎士を連れ歩いているのだろう。あるいは、従騎士さえも喪ったのであろうか。他のミニチュアパーツや荷物、あるいはグリーンスタッフ造形で背中に荷物を背負わせ、戦士とするのもいいね。ボロボロのサーコートが寂寥感を漂わせる。

本体と剣を持つ手(肘で分割)の2パーツ構成。25mmベースをつけるよ。

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