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新製品情報:骨髄兵団来たる

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やあ、評議会メンバーのみんな、元気にしてるかい? 今月最初のリリースレビューは中旬となった。今日俺が君に紹介するのは、ボリス・ウロスジンがウエストファリア(カナダ)で手がけた“邪悪の軍勢”レンジ。

ボリスはパテで原型製作を手がけるフリーランスのデザイナー。頭身が高めのプロポーションと精緻極まるディティーリング、造形美が持ち味だ。最近流行のダークファンタジー的デザインラインで、ますますその評判を高めているデザイナーだ。

レジンミニチュア

今回紹介するのは、いずれもレジンミニチュアだ。メタルと同じようにラバーモールド(ゴム型)に素材を流し込んで製造する。メタルと違い軽量で、より精密な抜きが特徴。メタルと並んで俺は大好きな素材だ。レジンにはレジンならではの良さと特性があるからね。組み立てはメタルと同じようにできるけど、いくつかの違いがある。

その筆頭が、メタルのように真鍮ブラシでの磨き込みが不要な一方、レジンは離型剤の洗浄が必要になる部分だ。また、素材の性質上、細いパーツに歪みが出ていることもあるけど心配ない。お湯につけてゆっくり曲げればラクに直せるし、一度直せば、再びヘタってくることもないので安心してくれ。

組み立てた後は、メタルミニチュアと同じようにアンダーコートし、ペイントできる。レジンミニチュアの製作についての詳細は、関連するペイント大全エントリーを見てくれ。


骨髄兵団マロウ・レギオン

鎧の配色でかなりイメージが変わる。作例のように白系でもいいし、黒やダークブルー、クリムゾンなども合うだろう。メタリックカラーも当然バッチリだ。

骨髄兵団は、人間の髑髏をかたどった兜を象徴とする精鋭部隊だ。戦場において彼らは上質な板金鎧で身を包み、肌や素顔をまったく見せない。その恐ろしい外見と高い練度、一糸乱れぬ統制と脅威的な戦闘能力から、彼らが実際のところ人ではない・・・・・と噂する者たちさえある。

このレンジは元々、アブソリュート・テーブルトップというアメリカのデザインチームが手がけたロールプレイングゲームの汎用サプリメント「ドラゴングリンへの葬待状」に登場する邪悪の兵団「マロウ」をミニチュアにしたもの。

該当サプリメントは、D&Dをはじめ、さまざまなRPGに使えるソースブックで、自身のキャンペーンワールドに組み込んでも使える設定集だ。日本でも最近「マップブック」とか「シティブック」のようなオールドスクールな汎用サプリメント(カタリスト・シリーズ)の和訳が充実してきているけど、欧米においても、対象システムを限定しない汎用サプリメントの人気は高い。2015年に創業したアブソリュート・テーブルトップも、汎用サプリメントの製作で名を上げているブランドだ。

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