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集中について。

鮮やかな表紙の青に誘われて買った。

集中のメカニズムをいろんな人のエピソードを交えて説明する本。

集中力が何かは説明しなくてもいいと思うので、ここでは本に書かれていた

集中に関わるものの考え方、ものの捉え方について書きたい。

集中について考えた前半

確かに内容は難しかったけどつまらないわけではなかった。けど

前半を読みながら考えていたが、何か作業をしているときには

自分では集中していると思っても、完全に集中できているのではなく

そのあとのことや他のことを考えたりしていると思うので、

集中しているかを判断するのはなかなか難しいのだなぁと思った。

Don’t be trapped by dogma

Steve Jobsの名言に

他人の意見に押し流されて自分の内なる声を聞き逃すことのないように。
そして、何より大切なのは、自分の心と直観に従う勇気を持つことです。
心や直観は、自分がほんとうはどうありたいのかをすでにわかっているのです。

というのがある。「自分の内なる声」や「直感」とは

集中しながら訓練して得られた反射的な感覚だと思う。本ではこれを

脳の深い部分(ボトム・アップ回路)からのメッセージとしている。

このような体内からの信号は、人生の内なる指針であり、様々なレベルで

役立っているとしている。無意識に取ってしまう行動は、実は体がすべきと

判断しているものかもしれない。

論理の飛躍

数年前の本だが、流行りのビッグデータについても書いてある。

数年前からビッグデータが話題になっているのは置いておき

ビッグデータで得られる答えには慎重な取り扱いが必要なのを前提に、

組織外の一般大衆によって処理された膨大な情報源から得られる情報と
比べたら、組織のコンピューター・エンジンから得られる情報など
遥かに有用性が低い

と述べている。それくらいビッグデータは企業にとって効果的な情報である

と言える。しかしそれを使いこなすのは難しいらしく、

上手く扱う条件として

情報を管理する人間が重要なポイントに的を絞り、それ以外の情報を
刈り込み、データを解釈するための文脈を示し、そうしたことすべてを
通してなぜそのデータが重要なのか、なぜ人々の注目がそこに集まるのかを
示すことだ。

としている。そして上手く扱える人が持ち合わせているであろうものとして

最高の直観とは、大量のデータに加えて、その人の人生経験を総動員し、
それを人間の脳で処理するところから生まれるのである。

という説明がされている。書きながら考えたけど、

パソコンで得られるのは論理的なデータなはずなのに、それを

上手く使いこなすには最後は人の直観が必要なのかと感じた。

論理の飛躍ができる人直観を持っているのかも、と思った。

集団の集中力

チームの集中については

チームの集中とは、より大きな組織の中で誰を援助すべきか、そして
チームが目標を達成するためにはどこから資源と注意を得るか、という形で
表現される。あるいは、チームの能力に影響を与えうるメンバーの関心が
どこにあるのかを知ること、チームの関心が組織のより大きな戦略や目標に
合致するものであるかどうか自問するということだ。

としている。さらに

楽しい雰囲気はチームがフロー状態を共有していること示す徴候だ。

として、集中できているチームはいい雰囲気を作り出すということを

説明している。本ではこの状態を「本気の遊び」としていて

「遊びは信頼と同じ。人々がリスクを冒せるスペースなのです。」

としている。なるほど、チームを知性を持った集団にするためには

信頼しあえて集中できる環境づくりが必要みたい。

よく考えると、おそらく好きなことで仕事ができている人たちとは

このように適度に集中していてチームワークが取れている人たち

なのではと思った。集中とチームワークは相乗効果になると感じた。

すごいリーダーはどんな人か

チームに集中と秩序をもたらす優秀なリーダーについて、本では

優秀なリーダーは、あらゆる人々の労働に意味と一貫性を持たせる
大局的な共通目標を語りかけ、人々に仕事の充実感を与え、意欲を高め、
正しい針路を示す共通の価値観を提示することができる。

と述べている。これはいまの話題に上がる企業の社長やCEOが

持っているとされているものではないか。

チームのメンバーを集中させるにはそのような力が必要なのではないか。

おわりに

読むのに時間がかかったけど、勉強になった本。

集中がテーマの本を集中しながら読めていたかは別として、

興味深かった。;P




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