逆張りオタク、ようやく千と千尋を観る

20歳になったら千と千尋の神隠しを観ようと心に決めていたのですけど、気が付いたらあと2か月で21歳になってしまうことに気づき、勢いで観てしまいました。やっとみんなが言ってるカオナシだとか九份だとか湯婆婆とかのネタがわかったよ......

結論から言うと、2回泣きました。

1回目は映画が始まってすぐ。

高校オケで扱った曲だったが故にオーケストラがメチャクチャやりたくなってしまい泣きました(吹奏楽版だったのでわたしは弾いてないけど)。体育館のムワ~っとした雰囲気とか、はじめての定期演奏会で演奏されていたときに、舞台裏でソワソワしながら出番を待っていた記憶が脳みそに流れ込んできて、ぜ~~~んぜんストーリーに集中できませんでした(ちゃんと観ろ)。多分ホール録音だと思うんですが、音の厚みが漬物石みたいにどっしりしててびっくりしました。新日ということはすみトリかしら。すみトリ大好き。

音楽を思い出で聴くのってある意味オトナにしかできない聴き方ですよね。記憶の外注って感じでしょうか。わたしの学生生活はなにかしらの音楽と結びつきが強く、いろいろな音楽に青春時代のあんな記憶やこんな記憶が付随しまくっています。人間は忘れる生き物だともいいますが、触れていた音楽を追って聴いていくだけで、当時の気持ちとか、においとか、情景とかがまとめて脳みそに入ってくるので記憶のトリガーとして大変便利ですね。これからもいっぱいそういう音楽を増やしていきたいものです。

ちなみに2回目はカオナシ登場シーンでした。

カオナシがうんぬんというより、唐突にガムランが流れてきたのに驚き、インドネシアにモーレツに行きたくなって泣きました。留学に行かせてくれ。ていうかこんな有名な映画にバリガムラン出てくるなんて聞いてないわよ。心の準備をさせてほしい。

ガムランが出てくるクラシック音楽はたくさんあるんですが、大半はアメリカとかフランスとかカナダの人が作っている場合が多いので、日本人からみたガムラン!って感じで面白かったです。西洋でガムランが注目されたのはジャワガムランがきっかけですけど、日本人にとってのガムラン=バリなんでしょうか?

それと、どうやってガムラン音源をレコーディングしたのかも気になります。ガムランって基本的に楽譜がないし、専用ホールなんてものはないので...... フレーズに関しても、久石さんがこうやって叩いてください!って言ったんでしょうか、それともともとあったガムランの曲のワンフレーズなのでしょうか。どちらなんでしょうね。こういうことを考えてみるだけでもわくわくします。

ついでにインドネシア関連で言うと、カオナシの接待部屋の壁に中華風の竜と見せかけてバロン(バリ=ヒンドゥーの聖獣)の絵が描いてあったのにめちゃくちゃ感動しました。

あとバリ関連で気づいたこととしては、たぶんこの曲の冒頭ケチャなんじゃないかなあと思ったり。

そう考えると、この曲のケチャ(仮)の後のエキゾチックな音階は琉球音階というよりガムランの音階かもしれないですね。この二つの音階はほとんど一緒らしいので。でもこのあえてどっちつかずな要素で異世界感を支えるのが久石さんの意図だとしたら、ガムランだのケチャだのインドネシアだのについて考えるのはストーリーに没頭できていない証拠なのかもしれません。でも気になるんだもん!!!!!!!!!久石さんごめんなさい!!!!!!!

そして新日フィル、演奏してくれてありがとーーーーーーーーーーーーーーう!!!!!!!!!!!!

そんなこんなで感想をまとめてみましたが、内容とかストーリーについて文章化するのがめちゃくちゃに難しかったのでもう映画を見たんだかサントラを聴いたんだかよくわからない感想になってしまいました。でも結局わたしの根っこはこじつけ解釈オタクなので、だれかに話さずにはいられません。語れる人がいれば一緒に語ってください、おねがいします

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