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通関士として働いてきた僕が、どうしてもみなさんに伝えたい事実。

ヘラルボニーの大田(@yunosuke_ota)と申します。
「異彩を、放て。」をミッションに掲げ、福祉領域を拡張するメンバーとして4月にジョインしました。

実は、元々福祉領域ではなく、新卒から5年ほど国際物流業界で働いてました。

●ヘラルボニー入社エントリ記事はこちら

国際物流という一括りの言葉の中にも関わる部門は多岐に渡りすぎてもうよく分かりません。(コンテナヤード、通関、輸送、倉庫、フォワーダー、海貨営業、船舶代理店など)

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その中で、僕が「通関士」として働いていた時に学んだ「全てのモノには世界共通の数字が割り振られている奇妙な世界」について書かせてください。

ちょっと何言っているか分からない。

と、言葉に出してしまった方も多いと思います。

でも、大丈夫。
この記事を見てくださったあなたは、これから「全てのモノに世界共通の番号が割り振られている事実」を飲み会ネタのひとつゲットすることになります。。

全てのモノに割り振られている世界共通の番号とは?

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みなさんがお使いのスマホやパソコンもきちんと数字が割り振られています。

実はこの世界共通番号の正体は、輸出・輸入の際に通関士が税関に対して申告(届出)する際に必ず必要な番号です。
通関士は日々、輸出・輸入されるモノの「用途、材質、成分、カタログ」などの情報を駆使して、97種類の大枠から番号を選び、最終的に9ケタの番号まで落とし込んでいきます。

実は、輸出・輸入は税関からの許可を受けない限り行えません。
許可を受けないで輸出・輸入すると・・・関税法第67条違反により、5年以下の懲役若しくは1,000万円以下の罰金に処されますのでご注意ください。

【関税法第67条】
貨物を輸出し、又は輸入しようとする者は、政令で定めるところにより、当該貨物の品名並びに数量及び価格(輸入貨物(特例申告貨物を除く。)については、課税標準となるべき数量及び価格)その他必要な事項を税関長に申告し、貨物につき必要な検査を経て、その許可を受けなければならない。

通関士がモノに割り当てられた世界共通の番号を適正に税関へ申告することにより、税関から輸出・輸入が許可され、世の中のモノが日々回っています。

さっそく番号を割り振ってみよう

それでは早速手元にあるMacBookの番号を割り振っていきたいと思います。

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<根拠>

スクリーンショット 2020-06-13 14.27.21

・・・ニッチすぎる。。そして、言い回しがくどいっ。。!けど、そこが良い!通関の世界に「シンプルイズベスト」という言葉はありません。

そんなこんなでこれらの番号と日々向き合っていると、世の中にある全てのモノに番号を割り振りたくなるのが通関士の性ではないでしょうか。

例えば、道端で野生のライオンに遭遇するとします。

普通の方ならパニックに陥るところ、僕ならば野生のライオンですら冷静に番号を割り振ります。

ライオン

<根拠>

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しかし、ここで1点注意をする必要があります。
果たして本当に野生のライオンなのか?
そうです。実はこのライオン、巡回サーカス会場から脱走してきたのです。

そうなると話が180度変わってきます。
巡回サーカス会場から脱走したライオンは・・・

サーカス

<根拠>

根拠2
根拠の根拠

違う番号になっています。。!

同じライオンであっても、割り振られる番号が変わる場合がある・・・
このツッコミどころが多いところもひとつの通関の面白さだと勝手に思ってます。

これで一件落着ですね。

HERALBONY ART PRODUCTS

どんどん勢いがついてきた僕は、全て日本製であるHERALBONYのアート製品にも番号を割り振っていきます。(輸出統計品目表から抜粋)

ART NECKTIE(Fabric : Silk 100%)

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ART HANDKERCHIEF(Fabric : Cotton 100%)

ART SCARF(Fabric : Cotton 100%)

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ART FOLDING FAN(Handle : Wooden)

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これで自社製品にも番号が割り振られたので、海外輸出する際の下準備はバッチリです。

【備考】これらの番号を最終判断するのは税関であり、用途、材質、成分などの情報が確実に揃った上での検討が必要となります。

さいごに

ひとつ、番号を割り振るのを忘れていました。
その製品は、「日常をアートで美しく彩る、サステナブルなリバーシブルアートマスク」

HERALBONY REVERSIBLE ART MASK(Fabric : Mainly Micro modal)

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現在、ヘラルボニーでは、リバーシブルアートマスク(6307.90-000)のクラウドファンディングを実施しています!

多くの方々の応援により、開始50時間で目標である100万円を突破・・・そして、300万円のネクストゴールを定めました。改めてこの場をお借りして御礼申し上げます。

今やマスクは生活必需品。
しかしながら、多くのマスクが使い捨てられている現状です。

僕自身、マスクをつける行為自体、あまりテンションが上がりません。

昨日まで仕方なくつけていたマスクを、明日からは、つけたいマスクへ。
新型コロナウイルスが収束した後、新しい生活様式の中で”アフターマスク”のあり方を考えています。

その日の予定、TPO、あるいは気分によって今日の自分を表現する。
そんな、”アートを身につける日”、”無地のマスクを身につける日”の選択肢を提案させてください。

デザインはもちろんのこと、生地から縫製まで全てが日本製、抗ウイルス対策もバッチリな仕様のリバーシブルアートマスクです。

下記ページから6307.90-000のリバーシブルアートマスクをご覧いただけます!

今回のnoteで、「全てのモノに世界共通の番号が割り振られている事実」を知ったあなたの「明日の話題」「飲み会のネタ」に少しでもなれば幸いです。

通関士有資格者
大田 雄之介






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