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A子さんについて

A子さんと知り合ってからもう5~6年になる。
それ以上かもしれない。
でもお家に行ったり話したりするようになったのはここ2年程。

A子さんはアパートに一人暮らし。
障がいを持っているので支援B型の施設に通っている。
週に2回程度派遣の仕事をしている。

アパートに尋ねると、いつも窓もカーテンも閉まっている。
空気清浄機は持っていて、ときどき稼働しているけど
南向きの窓で気持ちのいい陽気の日はもったいないし
空気がよどんでいる気がして、私自身、息が詰まる感じなので
カーテンを開けましょうよ。
窓を開けて、反対側のキッチンの換気扇を回して。
と言うと、開けてくれる。
何度か繰り返したら
私が行った時には何も言わなくとも開けてくれるようになった。

いつか、光がまぶしいと言っていたことがあり
もしかしたら、そのため窓もカーテンも閉めていたのかなと思う。

私が気持ちいいと感じることが
彼女にとってはつらいこともある。

それでも一緒にいるその時間を
相手の「気持ちいい」に合わせることができる。

尋ねて行ったとき、部屋が散らかっているからと
以前は断られることが多かったけれど
今はいったんは断っても
帰りかける私を呼び止めて入れてくれる。

せっかく来てくれたのに
帰しては申し訳ないと思ってくれたのか?

私が2人で食べられるくらいのお茶菓子を持っていっても
ありがとうとは言うけれど
その場で開けて、それじゃあ、お茶でも入れましょうか?
とはならないので
今度は、私が「お茶淹れてくれる?」
と言ってみようか。
それを数回繰り返せば、
言わなくても出すようになるかもしれない。


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