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アットザドライブイン、そしてマーズヴォルタ

友達から勧められて聴いたのがアットザドライブインとのファーストコンタクトでございました。「絶対好きだと思うから聴いてみんしゃい」と。まぁ標準語で言われたんですけど。発売当時はエモコアとか言われてた気がするけど、所謂エモコアとはちょっと違う気がするよなぁと思ってて、ポストハードコアの方がまだしっくり来るような気がする…ただ、このいまいちしっくりくる言葉がない感じってのが彼らの魅力であるように今は思います。

まぁこのリレイションシップ・オブ・コマンドってアルバムが非常に良かってですね、これより前に出てたEPとかをレコードで買ったりとかしてましたね。ハードコア通過後っぽいスクリームとかアレンジとかも良かったんですけど、はっきりと言葉に出来ない熱っぽさみたいのが漂ってて、そこに一番惹かれたように思います。この曲のこういうとこが…とか書いてみてもいまいち的を射てる気がしないのはそういう事かなって思ったり。

実際にライブ観た事は無いんだけど、↓ライブだとこんなめちゃくちゃするんだってびっくりした覚えがあります。まぁやり過ぎな気がしなくもないけどな!


この後アットザドライブインはマーズヴォルタとスパルタという二つのバンドに分かれるんですけど、スパルタの方は当時どうにも地味に感じてしまったものの、今聴くとアットザドライブインの音楽の骨組みってスパルタに行ったメンバー達による部分って結構デカかったんだなぁと思ったりもして。

そんな訳で、私はアットザドライブインのアフロ二人組の新バンド・マーズヴォルタを追っていく事になるのです。

一応先にEPが出てたりはしてたものの、その後に出たディラウズドインザコーマトリアムっていうアルバムがねぇ、これがホントに意味は分からんがとにかくカッコイイとしか言いようの無い内容ですごく良かったんです。変拍子の曲もバシバシ入ってるし、聴く人を大分選ぶアルバムだとは思うんですけど、すごく分かり易い「よく分からない」が溢れてて良いんですよ。熱を帯びた、ほんのりラテンの風を感じるロックっぽい何かみたいな。やっぱ熱なんだよな。アカギも「大事なのは熱っ…!熱を失わないことっ…!」って言ってたもんな。プログレとか言われたりもするけど、プログレの枠にも収まりきらない何かがあってねぇ、ホントに圧巻でしたよ。そしてジョン・セオドアさんのドラムが最高にカッコ良くてね。腕前は勿論、音の響きだとかグルーヴ感だとかに琴線をビンビンにかき鳴らされたもんです。

マーズヴォルタは一回だけどライブを観た事ありましてね、アルバムで聴いた「よく分からない」が目の前で展開する様が圧巻過ぎて、終始ポカーンとして観てた気がする。近くに居た人も、リズムに乗るというよりももっと自由に踊ってる感じで、他のライブにはない自由さがあったように記憶しておりますね。

で、マーズヴォルタの2ndアルバムが出るんですけど、これが結構端正なプログレになってしまって、あの「よく分からない」感が薄まった気がした上に、アルバムのリリース直後くらいにドラムのセオドアさんが(確か)クビになるんですよ。ゲームばっかやってたからみたいな理由で。後任のドラムの人も腕前はとんでもないんだけど、音が硬すぎる気がしてちょっと自分には合わないなって思って聴かなくなっちゃったんですよね。セオドアさんのドラムって柔らかっていうかしなやかっていうか、そういう感じもあって好きだったんですよね。

その後もギターのオマーが平行してソログループとかもやってたけど、そっちはさらによく分からないが加速しすぎてなんか付いていけないなって思っちゃったんですよね。まぁまぁ、人の好みはそれぞれ百人百色だとは思うんだけど、あの絶妙なバランスの上で成り立つ「よく分からない」には永遠を感じたなぁって話でした。

それではまた!




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