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カンバーバッチの仮定法過去完了

ドクター・ストレンジ役でおなじみのイギリス人俳優,ベネディクト・カンバーバッチが2022年2月28日,ハリウッドの殿堂入りを果たしました。

その際のコメントで,カンバーバッチは1年前に亡くなった姉について次のように言っています。

“She would have just been laughing nonstop all the way through, and probably crying.”「彼女は終始ノンストップで笑い続けていただろうね,そして泣き続けていたかも。」

仮定法のwouldが使われています。

仮定法は2021年の新課程から,中学3年生で習う文法となりました。

中学で学習する仮定法はいわゆる【仮定法過去】で,「もし(今)~だったら,…するだろうに」です。

上のカンバーバッチの発言は【仮定法過去完了】で,「もし(過去に)~だったら,…しただろうに」です。

ifの文は省略されていますが,文脈からして「もし受賞時に彼女が生きていれば」というような内容ですね。

仮定法過去完了は
〈If+主語’+過去完了, 主語+would[could, might]+have+過去分詞.〉
という形になりますが,

上の発言のShe would have just been laughingは文法上どのような説明になるのでしょうか。

↓↓↓

これは仮定法過去完了の帰結節の,「条件付完了形継続」というものになります。

つまり,本来帰結節で〈would have+過去分詞〉がくるところに,〈would have been -ing〉がきており,「(過去のある時点で)~し続けていただろう」という意味で使われているのです。

ちなみに…

all the way throughは「最初から最後までずっと」という意味の表現です。

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