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初めての著書が出ます

今日、9月26日。初めての著書『「好き」を育てるマンガ術 少女マンガ編集者が答える「伝わる」作品の描き方』が発売になります。

こちらがどんな本かというと。
長年沢山の漫画家さんや投稿者さんと接してきて聞かれてきたこと、あるいは「少女まんが勉強会」や「まんが相談会」で数多く相談されたことから55個のトピックを厳選して、それについての回答を書いたものです(具体的にどんな相談について回答しているかは、上のリンクで目次の内容が見れます)。

インプットの仕方、キャラクターや物語の作り方、ネームや原稿のブラッシュアップ、プロデビューの方法、マンガ家を続けていくには、など。漫画家さんが通る道のりに沿って構成しました。

順を追って、漫画家さんたちがどのようなことに悩むのか追体験することもできますし、ご自身が今悩んでいる部分をピンポイントでも読めるように、それぞれを独立した形でも書いていますので、用途にあった読み方ができると思います。

長年漫画家さんたちの相談に乗ってきて、本当に沢山聞かれたものから選んでいますので、「これが知りたかった」と思えるものがいくつもあるのではと思います。

また、少女漫画家さんたちに限らず、クリエイティブな仕事に関わっている方ならどなたにも参考になる内容になっているとも思います。

※装画を描いていただいた森下suu先生のインタビューや、同じ編集者である冨澤絵美さん、鈴木海斗さんとの座談会も収録されています。

ちなみにこの本の企画のお話は2021年の6月にいただき、打ち合わせを経たあと、2021年の11月から原稿を書き始めました。ですので、2年弱くらいずっと原稿と格闘していたことになります。長いですね笑。

55個ならなんとかなるかなと、うっかり調子に乗ってライターさんをお願いせず、全部自分で書くことにしてしまったのですが、原稿執筆は本当に大変でした。ライターさんは凄いですね。

各項目を大体2,000〜3,000文字で書いているのですが、どの項目に何を書いたか忘れてしまって、流れがちゃんとできてるか分からなくなってしまうので何度も読み返すことになりましたし、表にもまとめて何度も確認しながら書き進めていきましたが、それでも最後の最後まで何か所も修正することになりました。

日頃ちゃんと推敲することを若い漫画家さんや投稿者の方にくどいくらい伝えているのですが、実際にやると結構しんどいですね。締め切りをちゃんと守るというのもえぐかったですし、書き手に回ってみてその大変さが改めて分かる体験をいくつもできました。

中でも一番大変だったのは、そのトピックごとに、何を伝えるべきなのか間違いないように選ぶことです。仮決めしてメモ書きで残し、時間が経ってからそれを見直して少し書き出してみる。何か違和感があって、別パターンを書いてみて比較検討する。漫画家さんたちとの会話を思い出してみたり、少女まんが勉強会で似たような質問に答えてみたりしながら、とりあえず最後まで書いてみる。書いてみて、これじゃ伝わらないなと思う部分、誤読を誘発するなと思う部分を全部書き直していく。

ごく稀に3時間くらいで書けちゃうものもありましたが、ほとんどのものが1か月くらいかけてたりします。苦戦したトピックでは3か月くらいかかったものもありました。

そんなことを繰り返しながら、「もうこれ以上書くことはない」と思えるまで書いてみた本ですので、手に取ってもらえたら嬉しいです。


もうこれ以上書くことはないと思えるまで書いてみましたが、いくつかのことは入れられませんでした。特に現在の業界の動向とか、ウェブトゥーン形式についてとか、今は流動的であり、まだ自分の中で答えが定まってないもの、見えてないものについては責任ある言葉を書けないのであまり触れていません。

また、流れ上どうしても入れられなかったものもいくつかありました。

その辺についてはまたnoteなどで書いてみたいと思います。


本が完成するまでに、沢山の方々のご協力をいただきました。ご協力いただいた皆様には心から感謝してます。

この本が少しでも誰かのお役に立てることを願いつつ、発売してみてどんな反応があるのかドキドキしながら待ちたいと思います。



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