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なぜヘンリーは電子カルテ・レセプトコンピューター事業に取り組んでいるのか

Henry

はじめまして、株式会社ヘンリーの代表をやっております林と申します。

弊社は、社会課題をビジネスで解決することを目指して作られた会社で、現在は電子カルテ・レセプトコンピューター(保険診療の金額計算を行うシステム)の開発販売を行っております。

今回は、現在の事業を始めた背景と、この事業を通じてどのようなことを成し遂げたいか第一歩を書いてみましたので、是非ご一読いただけましたら幸いです!

事業を始めた背景:「電子カルテはもっとよくできる」を突き詰めて

共同代表の逆瀬川を含め、ヘンリーのメンバーは実はあまり入社前に医療と関わりのあったメンバーは多くありません。私自身、国際機関のようなところでグローバルな課題に取り組むキャリアを学生時代は妄想していて、国内の問題や医療の問題に関して初めから強い関心があったわけではありませんでした。

アフリカのタンザニアで1年位働いていたこともありました。写真右上が自分です。

逆瀬川と「ビジネスで社会課題を解決できる会社を作ろう」と会社を興した際も、医療分野は取り組む可能性のある課題のひとつ、という感じでした。

そんな中で、医療業界について調査しながら知り合いの方のご紹介含め20人くらいの医師の方に業界についてヒアリングをしていくことになりました。新しい発見として、「電子カルテはもっとよくできる」と仰られる方が大変多く、電子カルテについて調べだしました。

皆様「電子カルテ」と言われると、「今更それを作ることに意味があるの?」とまずイメージされるのではないでしょうか。実際、電子カルテを作っているメーカーさんは日本に100社以上あるかと思います。では、多くのメーカーさんが尽力する中でどうして「もっとよくできる」と言われてしまうのでしょうか。

実はここに、ヘンリーが「電子カルテ」だけでなく「レセプトコンピューター」を作っている理由があります。

日本は世界トップクラスの医療アクセスがある国で、どこに暮らしていても医療保険・公費負担制度を使って医療サービスを受けることができますが、この制度の複雑性が医療システムをシンプルにすることを難しくしています。

医療は大変多くの情報を取り扱う行為です。それを「適切に保険が活用されるように行われているか」判定しようとする場合、非常に多くの情報を考慮する必要が発生します。風邪薬の処方ひとつとっても、それは「どういう風邪の症状に対して処方したか」「どういう病気を他に抱えているか」「いくらくらいの所得があるか」などを総合的に判定して、いくら医療保険や公費負担を適用するかが決まります。そうなると、非常に多くの情報をシステムで取り扱う必要があります。

複雑な診療報酬計算の仕組み

このように複雑な計算をする必要があることと、医療の記録である電子カルテと比較して法律的にケアすべき点が少なかったことから、実は電子カルテよりレセプトコンピューターのほうが歴史が長いのです。よって、日本では「紙カルテに書いてあることをレセプトコンピューターに打ち込む」という業務が長らく行われてきました。

そんな中、2000年頃はじめての電子カルテが登場し始めます。保存性や真正性などを確保できていれば、カルテを電子データとして保存することが厚生省から認められるようになりました。

まず「レセプトコンピューター」があり、その後に「電子カルテ」が登場したため、基本的に「電子カルテ」は「カルテが記載できること」と「診療報酬請求に必要な情報を入力できること」が求められる要件となりました。これが、現状「電子カルテはもっとよくできる」と言われる大きな要因であると我々は考えています。すなわち、「レセプトコンピューターに情報を送るためのもの」になっており、「医療に必要な情報を記録するためのもの」という設計になっていないのです。

いかなる業界においても紙のオペレーションから電子になる場合、皆ただ電子になるだけでなく業務が効率化されること、業務の成果がより良くなることを期待していると思います。紙カルテから電子カルテの時代になる際も、日本中の医療関係者の方はそれを期待していたかと思います。ところが、いろんな病院で未だ「電子カルテにして業務が大変になった」という話を大変良く聞きます。

日本はまだ電子カルテの普及率が全体で50%程度しかありません。私は、この原因が「業界が古い」みたいなよくいう表現で片付くものではないと思っています。

むしろ、「業務を効率化したい」「より良い医療を届けたい」と考え日々業務にあたっている方々ばかりの業界だと思っています。上述した長い歴史の中で分かる通り、それを実現するのが難しい業界だったと思うのです。「電子化しても良くならない」というある種の諦めが電子カルテの普及を阻害していたのではないかと思っています。

Henryが目指していること:「医療DXのど真ん中」に取り組む壮大なチャレンジ

こういった背景から、我々は「レセプトコンピューター」と「電子カルテ」をともに0から自作することで、「病院・クリニックの業務の流れ」に合わせた電子カルテと、カルテの情報から「診療報酬請求のために必要な情報を機械で抽出/整理できる」レセプトコンピューターの両方を実現可能にするシステムづくりを目指しています。

言うは易く行うは難しで、「電子カルテ」も「レセプトコンピューター」も大変開発が難しく、我々も毎日顧客の医療機関の方々からのフィードバックを頂きながら改善にあたっています。一方で、最後発でゼロから新しい設計をできている我々は、「電子化しても良くならない」という諦めを乗り越えることが可能なシステムを作ることができるポテンシャルが一番あるチームだと考えています。

再度いいますが、日本の電子カルテの普及率は全体でまだ50%程度です。日本の医療関係者の方々の日々の努力の半分はデータとして活用されることなく保管されています。

世界に遅れる医療のデータ整備 日本経済新聞より引用

医療データを活用できないと、医療政策や製薬開発、保険制度の構築の意思決定にデータを上手く活用することができません。また、同じ人が何度も同じ検査を複数の医療機関で行うなど、医療費が膨らむ要因にもなります。

「電子カルテ」「レセプトコンピューター」は医療機関の方々が日々業務を行う上で中心となるまさに「基幹システム」です。この「基幹システム」が便利になり、普及することが日本の医療DXの第一歩であると同時に、最も重要な要素であると言えるのではないでしょうか。医療システム全般において、患者を特定するIDは実はレセコンを起点に発番されます。Henryはまさに日本の医療全般のシステム化の起点となるシステムを作っているのです。

そんな「医療DXのど真ん中」に取り組む壮大なチャレンジ、元々は国際機関でグローバルな課題を解決したかった私としても同じくらい大きくて社会的意義のあるプロジェクトだと考えています。電子カルテ・レセコン事業は上述した医療データの基盤というだけでなく、日本がこれから迎える超高齢化社会に立ち向かう上でも非常に発展性のある事業だと考えています。次回はそのあたりをお話できればと考えています。

この記事を最後まで読んでいただいて少しでも興味が湧いた方、ぜひお話しましょう!!
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