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「イメージ出来る」ということは、「知る」「体験する」ということと同じなのかも。

「科学的な思考は、すでに得られた確かなものでできているわけではない。それは、絶えず動き続ける思索なのであって、その強みはまさに、あらゆるものを絶えず疑い、論じ直すという点にある。」

『世界は「関係」でできている 美しくも過激な量子論』(カルロ・ロヴェッリ, 冨永 星 著)

「量子コンピューター」でおなじみの(と言っても誰も何も解っていないのですが)「量子」。「光子」の奇妙な振る舞い。古典物理学の概念をひっくりかえした発見。これらの話や番組を見つけるたびに、この世界の不思議に感動している。

そして、最近この本を見つけた。イタリア生まれの理論物理学者であり、量子論に取り組んできた科学者が自分の言葉で語る「この世界の不思議と感動」を生き生きと感じる文章。翻訳が素晴らしい。
単なる説明文ではなく、理論物理学の歴史やそれに関わる科学者の「人となり」も垣間見える。

私がこういう文章に惹かれるのは、もちろん宇宙の不思議を知り、イメージすることの楽しさなのだけど、もう一つ、自分が体験したことを感動と、できればなるべく、物理法則に当てはめて表現してみたいという欲求があるからだ。

なぜか。数式や物理の法則は、誰が見てもその意味するところは、「一つ」だ。数式は、たった一つの真理を現す。世界共通言語。
曖昧さを排除した「ある現象」を表現するには、誰もが同じイメージをする「定義された言葉」が必要。

そして今後、「言葉の再定義」というなかなかの難問が多発してくるのでは。

web3の世界をイメージし、これから先の未来を話し合うには、もう少し私たちの「言葉の定義」を新しく、そしてもう少し明確にして、多くの人たちで「会話」していく「場」が必要なのではないか。

コミュニティがそういう「場」なのかもしれない。

「テクノロジーが予測する未来」を生き生きとイメージさせてもらえるこの本。「イメージ出来る」ということは、「知る」「体験する」ということと同じなのかも。

「何がどうなるかを決めるのは、テクノロジーそのものではありません。僕らがweb3のテクノロジーを使って、どのような社会をつくっていきたいか。どんなゴール設定をして、来たるweb3時代を生きていくのか。それが、いま、問われています。」

『テクノロジーが予測する未来』(伊藤 穰一 著)より

「何がどうなるかを決めるのは、私たち」だからこそ、「言葉」が意味するところを「再定義」しながら丁寧に話す人が多く出てきて欲しい。
私は、コミュニティで学びながら、その「言葉がイメージするもの」を、またコツコツと積み上げてみたい。(面白いんだよね😁)



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