見出し画像

「CBDがコロナウィルスに効く」という科学的根拠はありません

「CBDがコロナに効く」という誤解を与えるような記事やサイトを見かけます。

しかし、CBDオイルなどのCBD製品がコロナウィルスに効果があるという科学的根拠は全くありませんのでご注意ください。

それでは、CBDがなぜコロナウィルス対策として取り上げられるようなことになっているのか、見ていきます。

この記事はCBDの価値を正しく伝えるウェブメディア「ヘンプマップ」が寄稿しています。


CBDとコロナウィルスの関係


コロナウィルスについては、2020年4月現在、ワクチンもできておらず、何が有効か分かっていない状態です。

この段階で、CBDオイルがコロナウィルスに効くというのは科学的根拠を欠いていることは明らかでしょう。

「新型コロナウイルス対策でイベントに導入」「コロナ対策にCBDが効果的」という文言には要注意が必要です。


なぜコロナ対策にCBDと言われるのか


それでは、なぜコロナ対策にCBDオイルなどがいいと言う人がいるのでしょうか。

その根拠となっているのが「CBDが免疫力をあげる」もしくは「CBDが免疫力のバランスをとってくれる」というもののようです。

しかし、CBDと免疫システムについて分かっていることは限られており、免疫力をあげたり、バランスをとってくれるというのは科学的根拠がない、もしくはさらなる研究が必要という段階なのです。

CBDと免疫システム

CBDと免疫システムについてもう少し詳しくお話しましょう。

CBDやそのほかのカンナビノイド(大麻草の成分)は体内にある、ある成分をマネするようにして機能しています。

このある成分はエンドカンナビノイド「endogenous (体内からくる)cannabinoids(カンナビノイド)」と呼ばれています。

エンドカンナビノイドはエンドカンナビノイド受容体と結びつくことで何かしらの反応を生み出します。

例えば、痛みを緩和するためにエンドカンナビノイドが脊髄神経にあるエンドカンナビノイド受容体(CB1受容体)に結びつくといったことがあります。

この一連の流れをエンドカンナビノイドシステムと呼びます。

私達がCBDを摂取すると、このエンドカンナビノイドシステムに作用することが分かっています。

そして免疫システムにも作用することが分かっているのです。

しかし、これ以上のことに関して、分かっていることはとても限られています。

世界中で大麻が違法とされた結果、分かっていることはとても少ないのです。


参考:【図解】エンドカンナビノイドシステムとは?CBDとの関係


CBDとうつ

コロナ対策としてCBDが勧められているもう1つの理由が「うつ対策」です。

コロナウイルスに感染しないように家に閉じこもることが多くなり、うつ病患者が増えるのではないかと言われています。

CBDについては、うつとの関係も研究されており、いくつかの科学的根拠があります。

しかし、まだ人間への研究は十分にされておらずさらなる研究が必要と言えます。

参考:CBDはうつ病に効くか?人間への効果はまだ推測の段階

一方で、CBDと不安についての研究はある程度進んでいます。

参考:CBDで不安障害は克服できるか。最新の研究が出した答えは・・・

CBDの研究

CBDに関する研究は様々なところで行われていますが、まだまだ研究が必要とされています。

CBDと様々な症状についてどのような研究がされているかについては以下の記事で詳しく解説しています。

CDBオイルの効果を検証。20以上の症状に対して医学論文が出した答えは…


まとめ

CBDはコロナウイルス対策になるかについて書きました。

結論、科学的根拠はなく、安易に信じるべきではありません。

これは医学的アドバイスではなく、個人的な意見ですが、手洗いうがいをこまめにするほうがよほど重要なのではないかと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?