「未許可」

 意味はわからないでもないですが、日本語としてはこなれない言葉ですよね。少なくとも私にとっては。

  香港の裁判所が今月(2021年5月)6日、民主活動家の黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏に禁錮10カ月の実刑判決を下したというニュースを、わが心のない爱読紙朝日新聞は「未許可デモを組織するなどした罪」などと「未許可」という言葉を使いました。奥寺淳記者です。10年以上は中国各地で活躍するいわゆるチャイナスクールさんのようです。ほかのメディアでは「無許可」でした。

 「未」という字の意味は、少なくとも日本語では、「未来」という言葉に代表されるように、「来たるべき」とか「いずれ来る」とか、なんとなく予定されているんだけど、でも、「まだ(未だ)だよ」というニュアンスを持っています。

 だから、「未許可デモ」と書かれると、「デモの申請はしました。許可が下りるのは時間の問題です。でも、まだ許可をもらっていない段階で、デモを実施しました」ということなのかなと勘ぐってしまいます。でも、許可をもらってなければ「無許可デモ」でいいはずです。自動車運転免許の教習所に通っていた人が、免許取得前に出来心で公道で運転してしまい運悪く検挙されたとき、「どうせあと〇日で免許が取得できたんだから」ということで、「未免許運転」と言うでしょうか。言いませんよね。「無免許運転」です。

 奥寺記者はなぜ、「未許可」などという日本語としてはこなれない言葉を使い、デスク以下もなぜ直さなかったんでしょうか。ちょっと、興味がありますね。朝日が得意とする「角度をつける」ことと関係があるんでしょうか。どんな角度なんですかね。




 さて、「未」については、「未病」という新しい言葉があります。新しい言葉ですから、言葉の定義は未だ定まりきってはいないようですが、ようは、「まだ病気にはなっていないけれど、このままだと、いずれ病気になるのが予定されている体調状態ですよ」ということらしいです。

 で、医者らの集まりで構成する「日本未病学会」というのがあって、「健康と病気の間を科学する」んだそうです。ほかにも、「日本未病システム学会」というのもあって、前者とは別線で活動しているようです。

 でまあ、ようするに、未だ病気になっていないのに、「大丈夫か」「大丈夫か」と怖がらせて、「早期発見早期治療」とか、「腹回りが95センチ以上なら(男性の場合)メタボだ」とか、医は算術としか思えないですねえ。いやホント、わたしも来年は還暦ですから、健康診断すればひとつやふたつの「未病」は見つかるでしょう。あるいは、尿酸値が基準を超えてます、血圧が基準をが超えてます、これは病気ですから、健康保険が効きます、また来てください、薬を出します…。

 この歳になって健康診断に行けば、はすれクジなしで未病「以上」を診断してもらえます。知ってますよ。自分の体だもの。

 私の場合は、おいしく楽しくお酒を飲んで、気持ちよく酔っぱらえれば、それが健康のバロメーターです。ストレスがなければ、自然治癒力も免疫力も高まるというもんです。

 ※記述内容はあくまでも個人の感想です。

 


 


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