Vtuber目指すのを辞めた話


こんにちは、へみです!


Vtuberを目指していたけどやめました。
だいたい2年くらいオーディションを受けていました。

応募件数は20件以上動画は20本以上は作ったと思います。合格は2件でした。応募先は大半が大手、おおきな会社でした。合格した2件は小さなグループで、いろいろあってデビューまで至りませんでした(後述)。

せっかくなので、これから何個か記事に分けて目指していた当時のことを書いてみます。企業やグループでVtuberになりたい方、30歳前後でVtuberになりたい方はもちろん何かを目指している人に参考になればと思います。





オーディションのきっかけ - 男性・20代後半(当時)


オーディションを受けはじめたきっかけは2つありました。

最初に受けたのは2020年くらいの某大手のオーディションで、当時はキャラクターを選べるオーディションだったと思います。10分くらいある動画を出して見られず終わり。向いてないんかなあ、くらいで何度も受けることはなかったんですが、その当時の職場でパワハラに遭ったことで現実逃避的にVtuberなら得意なことで食べていけるのでは?と思ったのが、本格的に受けだしたきっかけでした。

また当時ゲーム実況や配信は誰かがやってるものを見るものだと信じ切っていたのですが、かんたんな配信をやってみると意外と楽しく周りからチヤホヤされたことで勘違いをし、余計にオーディションにのめりこむことになります。


合格のために意識していたこと


受けだした最初の一年は本当にひどいもので結果が出ず、1年かけてようやく面接までいったのですが、面接は途中で不合格を確信するくらいまったく手ごたえがなく、お互いの悪いところを引き出しあう地獄のような雰囲気でした。

しかしこの不合格で余計に火が付いた私は意地でも配信で食べていこうとオーディションに全力を注ぐことになります。

私が合格のために意識していたことは、大きくまとめると2つ。
「合格するまでやめないこと」「自分のよさを信じること」

最終的には「運」です……。運以外でできることといったらもう、受かるまでやめないことと、自分の見せ方を知ることくらいかなと。私が受けていたときは自分と仲のいい人とかに「わたしのいいところってなんだとおもいます?」って聞いて回っていました。周りの人たちは大変だったと思います。その節はありがとうございました。

教えてもらった私のいいところは「お話がうまい」「声がいい」「話題が多い」などでしたが、それをそのまま書類に使うのではなく、どういうときに自分はそれができるのかを意識することと、それを思った通りに再現できるか試すことに時間を費やしました。

友達と遊ぶときの様子を相手に許可を取って録画したり、周りに教えてもらえた自分の長所を意識しながら配信したり。最初は意識すればするほど逆にわざとらしくなってしまいますが、根気よくやっていると、自分の引き出しにある強みが手に馴染んでいきます。感覚的にできることこそ言葉にして、意識して何度もやってみることが大切なのかなと思います。


「なんでみんな最初に必殺技を使わないんだろう?」


Vtuberコンサルさんや、「運営から見た意見」のようなアドバイスを信用しすぎないように気をつけていました。気にしすぎて失敗したことが何度もあったからです。

色んな人がよく言っているようなオーディションに受かるためのテクニック、たとえば「最初の3秒で記憶に残る動画を!」とか「メリットを提示しろ!」とかいうのは応募者それぞれの特徴を理解していなくてもできるアドバイスです。夏場に体調が悪かったら水飲めって言ってるようなもんで、詳しいことを言えない人が集合知に従ってそれっぽく言ってる場合があるので要注意。説得力がある分、気を取られて構成がガチガチになり自分らしさが消えたら本末転倒です。

ただ、私も色んな人の体験談はたくさん聞きました。それぞれの得意なことや雰囲気によって見せかたはまったく違ったものになってもいいはずだと思っていたし、自分でやっている人の意見は外野とは根本的に出発点が違うからです。

とはいえ、全体の結論としてダイジェストを頭にもってくることは大切だと思います。オーディション動画を作ってるときによく脳裏をよぎっていたのは、アンダーテールに登場する某ガイコツの「なんでみんな最初に必殺技を使わないんだろう?」でした。構成とかバランスとかに迷ったら、最初にドカンと出し切る意識かなと。


受かるまでやめない


デビュー待ちの期間をのぞいて、2年間はどこからも合格がもらえませんでした。ただ不思議と「やってれば絶対に受かる」と確信していました。……かなりバカっぽく聞こえると思いますが、受かるまでやめなければいつかは受かります。雨が降るまであまごいするみたいなもので、マラソン的に見れば絶対に成功します(ただその間に他のことできるじゃんね……)。


いろんなところを受ける


2年間で受けたグループは7か所。男性が入れる大手が3つと、あとは小さなグループです。私が合格したところは2か所とも小さいけど、とても人とコンセプトがいいところでした。

最初に受けていた大手はほんっとうに手ごたえがなく、面接に失敗したことをきっかけに別のグループも調べて受けてみっかと小さなグループに応募。そしたら受かりました。大手の不合格から1カ月くらいの出来事でした。

なんですぐに他のグループで受かったんだろう? と思ったときに心当たりがあったのは以下の3つ。

①大手を受けるうちに実力がついていた。
②人の意見をたくさんもらい、自分は面白い人だと信じられていた。
③何度も挫折していたので、応募先がどこでも油断せず謙虚に応募できた。

ということだったと思います。私くらい面白かったらどこでも絶対受かるだろうという無敵の思考が限界を迎えたときに、謙虚さが実力に追いついてくれたのだと信じています。恥ずかしっ。

それと、受けるグループを絞るのも大切なんですけど、そのグループとあなたの魅力とかが合ってるかどうかはぜんぜん別問題なので、まずいろんなところを受けて、自信を付けながら実戦でうまくなっていくといいと思います。

ちなみに私が2件の合格でデビューできなかった理由ですが、1件目はデビューまでに箱が解散したこと、もうひとつは話し合った末の辞退でした。その節は大変お世話になりました。


大手は運


最後に避けて通れないことを明言しておわりにしたいです。大きな会社でVtuberになりたいなら、もう、運です。人生をたっくさん楽しんで、いろんなことができて、それでも合格できない人は山ほどいます。だから悔いのないように受けるべきだと思います。結果がどうであれ、残るものはたくさんあるはずです。

私がオーディションをやめるきっかけは最後の不合格でした。かなりいいところまで進んでいました。すべての審査で個人的には手ごたえがあったもののお祈りのメールが届き、2年以上もオーディションを受け続けてたっぷり自信がついた私はこう思いました。

「もうお前はひとりでやれるだろって落としてくれたんだな」

思い返せば、私が企業に入りたかったのは安定を求めているからでした。私のオーディションは自信のなさからはじまっていました。そしていまは自分の魅力に自信があります。だから企業は私にとって、本当はもうとっくに所属する必要のないものに変わっていたんです。

これだけの長い間、目標に向かって頑張ってこられて、実際に何度も結果が出ていたことへの最後の後押しだとポジティブに捉えることにし、そしてこの記事を書くに至りました。



結論


企業でVtuberになりたいかたへ。納得いくまでがんばってみてください。どこにいっても自分を売り込める状態にしてください。どんな結果でも必ず残るものはあります。

お読みいただきありがとうございましたっ。

へみ

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