お父さんになる芸人が増えてきた

芸能人が40歳過ぎて子供を授かる人が増えている。

40歳後半だと、子供が成人したら生きてるかどうかわからないと考えてしまうが、芸能人がめちゃくちゃ稼いでいても、死んだときに相続とかどうするんだろうと勝手な心配をしてしまう。

自分はなんとなく、学生時代から結婚しない人間なんだろうなと思っていた。それは、明らかに周りの人たちと恋愛感覚みたいなものが異なっていたし、金銭感覚みたいなものも特殊だったので、よほど変態性の高い、貴重なモノ好きの相手に出会わない限り無理だろうなと確信していた。

40歳まで働かないと、生活が落ち着かないという芸人が多いだろうし、誰と結婚するかでいろいろ面倒なこともあるだろうし、単に遊びたくて遊び疲れたのが40歳くらいということなのかもしれない。

いずれにせよ、40歳過ぎて結婚とか、10歳以上歳が離れているというのが見慣れすぎて、一般市民もそんな違和感を感じなくなってきている。

私の姪っ子や甥っ子を見ていると、確かに可愛いのだが、じゃあ自分たち現代社会の生活がこんな感じなのに、彼らの将来がどんな人生になってしまうんだろうかと一抹の不安はある。

極端な話、金があればある程度なんとかなるものの、近くで戦争が始まったり、日本にミサイルが落ちてきたり、何かとんでもない事も起こる可能性もゼロではないどころか、そのような確率は上がってきている。

彼らになんか面倒なことを預けたまま、自分たちは勝手にサヨナラしていく感じがして、私は幼い頃からモヤモヤを抱えていた。よく、介護が必要になったご老人たちが、若い世代に迷惑をかけたくない。みたいなことを言うが、それに近い感覚で、子供を生んで本当に彼らが幸せに生きていけるような環境を提供できるとは思えなくなってきている。

自分のような人生を歩んでほしくないから、そんな可能性があるなら、子供を生んでやらないほうがマシなんじゃないかという考え方を持っている人は意外と多いんじゃないだろうか。

それは自分自身が親としてもそうだろうし、社会環境が複雑になりすぎて、私の理解の範疇を超えていたり、単に戦争や天災などのリスクが高まっているという観点からでも言える。

40歳後半は日本の人口構成でもかなりボリュームゾーンなので、好きな芸人もたくさんいるし、芸人は割と遅くに結婚する人が増えてきて、40歳過ぎての結婚がもはや普通になっている感じもある。

テレビやラジオでふざけたアホなことを言っていても、結局は40歳過ぎて結婚して、しっかり子供を育てるのだからすごいというか、40歳過ぎると体力も落ちるし、バイタリティがすごいなと思う。

冗談のように75歳までローンを払わなきゃいけないみたいなことを言ってたりするが、芸人という職業でかなりリスクのある選択だろうし、実際にキャッシュの収入が多くても、仕事柄一般人が支払う必要のないお金など、いろいろ発生するに違いない。

一般市民の多くは、リスクを取りたくないから結婚したくないとか、将来に不安があるとか、そもそも子供が欲しくないとか、自由な時間が欲しいということで、結婚をしない、あるいは子供を作らないという選択をする人がいる。

芸能人でもそのような選択をする人はいるだろうが、意外とみんなある程度の年齢になったら結婚するもんで、性格とか年齢どうこうの前に、金があればなんとかなるのかなとも、思ったりする。

芸人のラジオを聞いていても、子どもの話だったり、奥さんの話だったりが増えてきた。それ自体はいいのだが、自分としては想像の話でしか無いので、寂しさはもちろんある。

同級生が結婚したというのも、よかったなと思う反面、自分には関係のない話だからどうでもいいと思っていた。だが、芸人の結婚や子供になると、自分ごとのように感じてしまうのも不思議である。

おそらく、自分の人生の理想像の人達だから、理想の人達が自分とは違うような感覚を持っていることが、自分としては寂しいのだと思う。もちろん、結婚しないでいて欲しいとも思ってないのだが、自分がいよいよつまらない人間になってきたような気がして悲しさがこみ上げてくる。

結婚したいというよりも、自分と気心知れた人と出会いたいという思いがある。子供は子供で育てるのが大変だとしても、自分の分身のように可愛らしいだろうし、自分としてもどんな人間になるのか楽しみであると思う。

それでも、残念ながら今の私だけでは子供を生むことも育てることも出来ない。最近ではSNSで精子だけ提供する人もいるらしい。そこまでして子供が欲しいと悩んでいる人もいるのは、れっきとした社会問題だろう。

自分の人生がこれから楽しいことがあるのかわからない。似たような問題は日本に限らず、韓国や中国、ほかの国でも少なからずあるらしい。

日本はまだマシというか、むしろ景気がよくなりそうな機運さえある。普通に仕事は見つかるし、犯罪率も減少傾向になっている。

それなのに、この漠然とした不安は何なんだろうか。前よりもずっと子供も育てやすい環境だろうし、いろいろなサービスもテクノロジーも普及している。

両親がフルタイムで働くとなると、子どもの世話は簡単じゃないだろうし、実際に多くの家庭がそのような問題に悩まされている。金があればハウスキーパーや、ベビーシッターを頼めるのかもしれないが、そんなに裕福じゃない家庭には厳しいかもしれない。

時間を作り出すのは、容易ではない。時間をカネに変えている以上、自分達の時間が削られていくし、生活を維持するためには8時間は削らないといけなくなる。

芸能人のような働き方もサラリーマンと比べて楽ではないが、仕事あたりの労働時間で比べると、余裕がある日もあるかもしれない。それでも、祝日とかそういう休みは一切関係ないだろうし、世間一般と同じような所得水準の生活をするのは難しいという悩みもあるだろう。

芸人が結婚するというのは、個人的になんだか世間一般の結婚とは違う気がする。世間一般の結婚は、結婚が目的になっていて、別に好きでもないような人と結婚という目的を達成するために結婚している気がする。

芸人は別に結婚してもいいし、しなくてもいいように思える。結婚したら、芸の幅が広がるとか、テレビ出演が増えるとかもあるのかもしれないが、大体の芸人が気にしてないだろう。

むしろ、昨今の不倫暴露ブームだったり、勝手に子どものプライベートを晒されたり、そういうリスクを考えると、結婚したくても躊躇する感情もあるに違いない。

ただ、芸能界のようにいろいろな人と出会う環境というのは、ある意味うらやましい。芸能人じゃない、一般のスタッフだったり、人の繋がりも濃いだろうし、人が人をつなぐような雰囲気もある気がする。

自分の人間関係を考えてみると、あまりに貧相というか、脳のシナプスだったら、この人生きてますか?という具合の繋がり具合だと思う。人間関係の繋がりの濃さというのは、人生を有意義に過ごせるかどうかのバロメータになり得る。

仕事でも何でも、いろんな人に出会うというのは、ある意味、人間が人間たる生活を送る基盤のような感覚がある。これは、引きこもりになって、家でずっと作業していると如実に感じるようになる。

家で引きこもっているのは楽だし、これでお金が稼げたらかなり自由だろうとは思うものの、実際はかなりメンタルとしてもよろしくないだろうし、将来的なことを考えると、誰も助けてくれないような人生になる。

結婚というと、子供を授かる手段みたいに思ってしまうが、究極的には自分を助けてくれるような人を家族以外で見つける作業とも言えるかもしれない。

自分はこの視点にかなり欠けていただろうし、自分の性格上、自分でも何でもやりたいという性格なので、あまり人と助け合うみたいな発想になりにくい。

いまは、いろいろ複雑な時代なので、結婚という手段を取らない人もいる。自分としては、仲の良い友達以上に、もっと助け合えるような人間関係が作れれば、人生が有意義になるんじゃないかと思い始めた。

こういう感情になっても3日くらい経ったら忘れてしまうので、ここに記録して、今年はそんなことを意識しながら、人間関係を濃くしていきたい


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