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2日目:化学式との戦い

4月10日(日)、前日は上田駅前のビジネスホテルに宿泊し、朝はまた同期の心優しいメンバーの車に乗せてもらってアルカンヴィーニュへ。ちなみに遠方から通うメンバーは上田駅前のビジネスホテルに泊まっていることが多いです。大体一泊朝食付きで6,000~7,000円くらい。ルートインはアカデミー生向けの優待があるみたいで、事務局経由で案内がありました。アルカンヴィーニュから一番近いのは民泊「清水さんの家」と「大田区休養村とうぶ」なのですが、清水さんの家は部屋の仕切りが襖一枚ということで、ちょっといきなり女性1人で泊まるのはハードルが高くて見送り。大田区休養村とうぶも予約を取るのが面倒な感じがして見送り。でも清水さんの家は元アカデミー生が管理人をやっているので、泊まった人に聞いたら宿泊の度に遅くまで飲んでるみたいで、すごく楽しそうw いつか泊まってみたい。

そしてこの日は本当は鹿取みゆきさんの講義の予定だったのですが、体調を崩されたということで急遽小西さんの講義と入れ替えになりました。

・SO2について
・酵母とアルコール発酵
・MLF発酵について

1.SO2について

昨今のナチュラルワインブームもあり、目の敵にされがちな亜硫酸(SO2)とはそもそもどんなものなのか。ワイン造りにおいてどんな作用があるのか?という話。
亜硫酸の作用としては3つ。
 ①抗菌性…細菌、野生酵母等、微生物の活性を抑える
 ②酸化防止…果汁、ワインの酸化を防止する
 ③アセトアルデヒド、糖などとの結合…酸化臭を抑えられる
①、②は何となく知ってたけど、③は知らなかったなあ。あと実は総亜硫酸量の中には遊離型亜硫酸結合型亜硫酸の2つが含まれていて、実際に抗菌性や酸化防止効果があるのは遊離型亜硫酸。さらに遊離型亜硫酸はワイン中で分子状SO2と重亜硫酸イオン(HSO3-)の2つの状態があって、抗菌性は分子状SO2が主体となっているとかいうのも知らなかった。また分子状SO2の量はワインのpHによって変わり、pHが低い(=酸性になる)ほど分子状SO2の割合が多くなるそうです。元々微生物はpHが高い方が繁殖しやすいそうなので、pHが高いという事は二重に微生物汚染されやすい状況とのこと。
ネットで検索したら授業でも配られた資料が出てきたので、詳しく知りたい方はこちらの資料をご覧ください。
https://kitasangyo.com/pdf/e-academy/tips-for-bfd/BFD_19.pdf

ワインの説明で添加されている亜硫酸量についてコメントしてあるものを見たりしますが、それは総亜硫酸量のことなのか?それとも遊離亜硫酸のことなのか?それによって意味が全然違うんですね。そして添加したとしても、時間の経過とともに遊離亜硫酸は結合型亜硫酸になっていってしまうので、抗菌性や酸化防止効果はどんどん落ちていくそうな。ううむ、亜硫酸も奥が深い。ちなみにワインを飲んで頭が痛くなるのはSO2が原因じゃないかという説がありますが、SO2ではなく生体アミンが原因です。興味ある人はこちらの小原陽子さんの講座をぜひ。


2.酵母とアルコール発酵

そもそも酵母とは何か?そしてアルコール発酵とは?という話。酵母は微生物の一種で、生物学的分類では真核細胞生物に分類されます。細胞と核が膜で隔てられてて、ミトコンドリアがあって…っていうあれ。生物でやったような図を久々にみました。そしてアルコール発酵の説明では、でた!化学式!

C6H12O6→2C2H5OH+2CO2

う、noteでは下付き文字の表記ができないのかな?ブドウ糖・果糖が酵母によってエチルアルコールと炭酸ガスに分解される、というあれです。まあこのあたりのお話しがありました。久々の化学式にやや遠い目になる受講生達…(私だけ?)。小西さんからは「高校の教科書とか見ると良いかもしれないですね(微笑)」というお言葉がありました。きちんと理解したい場合はそのあたり予習しておくと良いかもしれません。

3.MLF発酵について

最後は発酵の中でもワイン好きはよく耳にしているマロラクティック発酵(MLF)についての説明がありました。こちらもそもそもどういう事なのか?ということが化学式で説明があり、ワインにどのような効果を及ぼすか。またMLFを起こしたい時・起こしたくない時は醸造時にどのようなことをすると良いのか、というような説明がありました。

こんな感じで2日目が終了。化学式とか見るだけで嫌、という人にはちょっと辛い1日だったかもしれません。ともかく初登校の土日が終わって、ほっとしつつ帰京したのでした。つづく。



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