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kunang jewelryから見る世界の生活と未来

いつもハローハラルのnoteをお読み頂きありがとうございます。
本日は通常の「interview」ではなく「introduction」私たちがハローハラルで扱っている「kunang jewelry(クナンジュエリー)」について紹介させて頂きます。


そもそもクナンジュエリーって何?

クナンジュエリーはインドネシアのバリ島で地元の職人によって一つ一つ手造りで制作されているジュエリーブランドで、何よりその素材に特徴があります。
クナンジュエリーはバリ島内で捨てられた(集められた)産業廃棄物をアップサイクルして作られているジュエリーです。

バリ島をはじめとするインドネシア全土では度々「環境問題」具体的には「ゴミ問題」が重要なトピックとして挙げられます。観光財源を重要視するバリ島からすると、決して簡単に目を背けて良いような問題では無いのです。

そこで2018年頃にムスリムでもある代表がブランドを立ち上げ「バリ島を綺麗にすること」そして現地の人に「雇用を作ること」をキーワードにこのブランドは産声を上げました。

クナンとは、インドネシア語の「Kunang-Kunang = 蛍」から名付けられており、アップサイクルを通して「蛍が住めるような美しい環境を作る」と言う願いや想いが込められています。

ombakデザイン ombakはインドネシア語で「波」という意味

何故雇用を産む必要があるのか


バリ島では元々貧富の差が大きいことが度々問題とされていた。
これにはいくつか理由があるのですが今回は「宗教」という切り口から少し話をしてみようと思う。

大前提バリ島には「バリヒンドゥー」というバリ島独自の宗教を信仰している割合が多い。
さて、その上で「ハローハラル」でも大事なポイントである「ムスリム」の人たちは国からのサポートやサービスを受けやすい環境にあるのが現在のバリ島を含むインドネシアの実状だそうです。

どうやって判断するのか?
国民はマイナンバーカードのようなものを所持し自分が何の宗教に入っているのか、を明記する必要があります。

国民の9割以上をイスラム教信仰者が占めるこの国では、政府からイスラム教徒に対しての手厚いサービス、サポートが一部では存在する反面、それ以外の宗教信仰者へは、イスラム教信仰者に比べ、サポートを十分に受けられないといった現実があります。

身近な例だと「給付金を受けとれない」などの問題があります。

ここで話を戻すとバリ島はヒンドゥー教の方が多く存在します。
サポートを十分に受けれない事で「貧富の差」が生まれているような側面が存在しているということになります。

バリ島の生活困窮者の仕事は様々とありますが、例えば、
「ゴミ集積場での仕分け作業」や「椰子の実狩り」「バイク洗車」等が存在します。
バイクの洗車は1台行ったとして、日本円で150-200円程度の稼ぎ。
懸命に働いたとしても月の稼ぎは1万円強という方が多いそうです。

「良い企業に就職すれば良いのでは?」「起業すれば良いのでは?」
と思うかもしれませんが、そこまで教育や社会システムが整備されていないこともこの問題が解決されない大きな理由になっているそうです。

クナンジュエリーはまさに「蛍の光」そんな彼らの生活環境を変え、賃金を上げ、雇用を増やそうと言うテーマで始まったのです。

そしてバリ島にはもう一つ「クナンジュエリー」を行うべき理由があります。

日本では現在ハローハラルとクナンジャパンの運営するECのみで購入することが出来ます

ドロップアウトした人たちにもう一度「光」を

貧困問題はもちろん「犯罪」の観点からもこのブランドが存在すべき理由があります。

バリ島では少年少女をはじめとした「犯罪」または「再犯」も大きな問題となっており、クナンジュエリーではバリの女性刑務所や少年院などで囚人達に技術指導を行っています。彼ら彼女らがシャバに出た際に働き口があるように。

また女性にフォーカスを当てているのは、いまだにバリでは男尊女卑の文化が色濃く残っている為。

女性の雇用、就職率を上げることで売春などの防止、女性の社会進出を後押しする為のブランドとして一層注目が集まっています。

ひとつ一つ丁寧に手作りしています

コロナを乗り越えミライへ

このブランドはすでにたくさんの壁を超えてきました。
ブランド立ち上げ後すぐにコロナによって事業に大打撃がありました。

そして、職人の数は少なく、作れる数に限界がある。

しかし彼らは諦めず、丁寧に、まっすぐにこのブランドを進めてきました。

結果、2020年には2人だった職人も、今では7名まで増えました。
経理、事務員もスタッフとして迎えることに成功して、新たに4人の職人が修行中とのこと。確実にバリ島の未来を明るく照らす存在として成長しています。

売れた分だけ雇用が明確に増えていく 未来を作るブランドです

最後に 森澤の想いを少し

ここまでお読み頂きありがとうございました。
今後「ハローハラル」では「クナンジュエリー」のような「想いや意義のあるブランド」を国内外問わず「宗教」をベースに「考え学び世界との距離をアイテムで近づける」ようなセレクトをしていこうと考えています。

最終的にはセレクトショップのような機能も大きくなっていくと思います。

個人的に今回この「クナンジュエリー」のフラッグシップ店を引き受けた大きな理由は「ドロップアウトした人たちに光を当てる」というメッセージでした。

一度宗教云々を抜きにした時に僕は今の日本社会が「道を外した人に厳しすぎる」という印象を持っています。

犯罪を擁護するつもりは一切ないですが、人間なんだから失敗もするし、思いがけない冤罪などで人生が狂ってしまうことは沢山あると思うんです。

年々社会全体が清廉潔白になっているような気がして、隙間も余白も失敗しても良いゆとりも無いような気がするんですよね・・・

僕が思う理想の社会は「どんな人も楽しみながら挑戦できる社会」なので、今世間が向かっている未来については度々警鐘を鳴らしています。

人間の手は美しく可能性に満ち溢れていると思うんです。
悪に染まるという言葉がありますが、悪の反対が正義または光だとする社会はとても危険で、悪も正義または光もごちゃ混ぜになっている社会こそがリアルで、そこに、どちらが偉い、優れている、は本質的には無いと思うんです。

つまりどんな人の手から生み出されたモノも等しく美しいと僕は思うんです。

美しい手から生まれた「モノ」が人から人へ渡る。
この循環を作ることを「ハローハラル」ならびに「クナンジュエリー」から皆さんに届けることが出来たらとても嬉しく思います。

沢山の人の心(想い)が詰まった「クナンジュエリー」をどうぞよろしくお願いします。

廃棄されたガラス瓶から出来た美しいブレスレット

(文・森澤雄基 撮影・森澤真佑子)

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