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士業のためのクラウド会計活用術   ~確定申告編~

みなさんこんにちわ!ご無沙汰しております。
伊藤会計の池田です。
まっっったくnoteが更新できておらず、申し訳有りません。
理由はご察し下さい(あー忙しかった、、)

今回は、今年の確定申告の振り返りながら(終わったとは言ってない)
クラウド会計を駆使して、特に効率的に確定申告業務を行えたケースを御紹介できればと思います。よろしくおねがいします。

クラウド会計がバチッとハマるケース

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クラウド会計を"特に"有効活用しやすいケースとして想定しているのが、
小規模な個人事業の方たちです。
年商であれば5,000万以下、従業員数も多くなく、いわゆるフリーランスと呼ばれる方たちでしょうか。
この層の方は、きちんと初期設定をすれば、クラウド会計でほぼ全自動で処理をすすめることができますし、会計事務所側でも多くの工数をかけることなくタイムリーな月次の管理が可能です。
クラウド会計の魅力をフルで享受することができると思います。

パッケージとしてのクラウド会計の導入

先程から会計と言ってますが、基本的に他プロダクト含めフルで利用して頂きます。
特に請求書・給与はマストです。マネーフォワードの場合従業員数5名以下であれば追加料金はかかりません。是非ご利用して頂きましょう。
この規模感の場合、売上と人件費、この2点を抑えておけば、ある程度数字の予測ができると思います。適切な決算対策を行うため、請求書と給与は必ず使っていただきたいです。
続いて会計です。

現金領収書の処理

まず現金、おそらく規模感的に利益に与える影響はあまり多くないかと思います。現金出納帳を作成して頂くのがベストですが、難しい場合は定期的に領収書等を事務所に郵送して頂いてSTREAMEDにぶち込みます。
(むしろ現金出納帳より正確かもしれない)
クレカとの2重計上を防ぐため、現金分とクレカ分、領収書を分けて提出していただくのがコツです。
STREAMED取込後は重複チェックを行うとよいでしょう。
ここまでやれば完璧です。

預金の処理

続いて預金ですね。
個人の場合、屋号がない通帳だとネットバンク手数料が無料のはずです。
(基本料金部分ですね)
連携しない手はないですね。事業に関係する口座、全て連携しましょう。
ここでポイントですが、事業経費以外でも確定申告に関係する支出は、
クラウド会計に連携している口座を通してもらう事が重要です。
国税の還付(加算金確認)
国保・年金の支払(控除証明書なくしがち)
その他所得の入金、支出
そういった情報をもれなく連携口座で回収することで、確定申告時の事故を防ぎます。
固定資産税や償却資産税、事業税の納付口座に設定するのはいわずもがなです。
クラウド会計はデータを集めてなんぼです。
たくさん集めて自動でサクサク処理しましょう。

クレジットカードの処理

続いてクレカですね。事業用クレカとプライベート用を分けてもらうのは当然ですが、得におすすめするのがふるさと納税のクレカ決済です。
ふるさと納税を事業用クレカで納付していただくと、支払明細が回収できるので、寄付金受領証の回収漏れに気づくことができます。
確定申告の納税額報告時に、あれ?ふるさと納税もっとありませんでしたか?とか言われた記憶有りませんか? とても、悲しいです(´·ω·`)
これは本当にオススメなので是非依頼してみて下さい。

あまり手数打ってないように見えますが、導入時に気をつけるのはむしろこれくらいです。
※余裕があれば、導入時に勘定科目、税区分等もしっかり整備してみて下さい。特に利用しない税区分は外しておくといいでしょう。

発生主義対応

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上記導入作業をきっちり行えば、月次の確認に必要な情報はほぼクラウド会計上に明細として取得できているはずです。
足りないのは基本的に翌月払いの仕入・外注費等の経費でしょうか。
こちらは金額規模に応じて回収して発生主義処理するか、期末発生主義で処理するか検討して下さい。
発生主義で処理する場合は請求書をPDFデータ等で回収すると良いでしょう。
freeeの場合は振込処理をfreee上で行うように依頼しておけば、この部分もカバーできますね。

自動仕訳ルール作り

キモです。これが全てです。肝心要です。神は細部に宿るのです。
事務所の体制にもよりますが、初年度は特に顧問先とコンタクトを取っている担当者が自身で行うのをおすすめします。これが全てなので。
関与初年度は特に明細の内容の確認が多々ありますが、これに関してはzoom等で顧問先と画面を共有し、明細を確認しながらその場でルール作成を行います。ここで妥協せず、脳死で登録ボタンを押さずに、きちんと後から整備しやすいように部分一致・複合仕訳ルールで自動仕訳ルールを構築するのが超重要です。100年使える自動仕訳ルールを目指します!!!

画面を共有しながらになるので、先方にストレスを感じさせないように、
サクサクとクラウド会計を動かすスキルが必要になります。
こればっかりは練習ですね。たくさん触るしかないです。

practice! practice!! practice!!!

事業供用割合・家事按分

マネフォもfreeeもきちんと科目整備をしておけば、決算時に自動で計算して仕訳を切ってくれる家事按分機能があります。
便利かつ、備忘になるので、
来年処理を忘れないように必ず利用しましょう。
勘定科目、補助科目、品目等で家事按分対象経費をきちっと計上しましょう。もちろん自動仕訳ルールの設定もお忘れなく。
仕訳は決算時に一括で処理されますが、今いくら位ってのは家事按分の画面で確認できますので、期中に数値を報告する時は見ておくといいですね。
これ月次で処理してくれるとほんと嬉しいんですけど。

決算対策

これ位の規模感の個人事業の場合、法人よりは対策として打てる手段は限られていると思います。
代表的なもので、小規模企業共済・倒産防止共済、あとはふるさと納税くらいでしょうか。
(他にもあったらすみません、心の中で追加して下さい、idecoとか)
上記の3つの金額を決めることができれば対策として十分と考えた場合、
小規模や倒産防止の年払いに対応するため、10月末くらいにある程度今年の数字が読めていれば、決算対策ができると思います。
顧問先との契約にもよりますが、月次の打ち合わせがない契約の場合、3ヶ月に1回くらい、30分程登録ボタンをポチポチ押していけば
(freeeは自動で登録されてますね)
月次の数字は殆ど固まります。確認が必要な項目が多い場合は30分程ショートMTGを依頼します。画面を共有しながら消し込みましょう。
決算対策のため、バタバタ資料を回収して会計入力を行う。ということはないはずです。

いざ、確定申告!

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対策もした、年も明けた、さぁ確定申告だ!
ゴリゴリ決算整理に入りたくなりますが、まずこれを先にやって下さい。
次年度更新です。翌年度の明細を確認しましょう。
翌年明細で確認するのは、売上の期ズレの確認や、未払いとして計上できる経費の確認ですね。
やりながら、めんどくさい翌1月の月次も締まっちゃいます。
(これいいんですよ。)
会計入力を行わずとも、翌年のデータを確認できる。
これはクラウド会計がオンプレミス型に比べて特に優れている点かなと思います。
請求書も連携しているので、翌年期首の請求データも確認しましょう。
意外といるんですよ期ズレ、、、
期ズレが1件あったら10件あると思っていいですね。
これも請求書を連携していればこそ、ということでクラウド会計優秀です。

翌年データをある程度見終わったら、いよいよ確定申告!ということで、
消費税とか消費税とか消費税とかをチェックしましょう。
家事按分仕訳は自動なのでワンクリックです☆
あまりずれることはありませんが、預金残高等は残高照合機能やタイムラインで確認すると便利ですね。

事業主勘定

はい、皆さん大嫌いな事業主勘定です。地雷原ですね、コワイコワイ。
でも立ち上げ時に事業に関係がある要素をこちらで集計できるようにしておけば、むしろ申告作業を円滑にすすめるヒントが多く含まれていると思います。
補助とか品目とってもいいですね、国保とか年金とか小規模とか。
手入力だと仕訳の無駄なのでここを整理しようとは思いませんが、クラウド会計は自動ルールで登録されますので、手間をかけずに事業主勘定も整理することができます。
かくいう僕も、事業主勘定に補助をつけるようになったのはクラウド会計始めてからですね。
ドクターの非常勤勤務の給与振込とかもれなく管理してます。
ときどき源泉徴収票届いてないんですよ。(なんでだろう、、、)

事業主勘定も見終わったら、決算の締め作業は殆ど完了したのでないでしょうか。あとはご利用の申告ソフトでザクザク進めちゃって下さい。

まとめ

いかがだったでしょうか?
なんか来年はサクサク確定申告作業ができる様な気がしてきませんか??
比較的小規模な個人事業に限られますが、いくつかのポイントをクリアすればこれぞクラウド会計!!という運用ができるかと思います。
これからクラウド会計を使ってみようという方は、
小規模な個人事業から初めて見ると、比較的早く、クラウド会計の良さを感じて頂けるかなと思います。
ありがとうございました!!


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