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プリピのストーリー #1. プリピの過去

春の日差しが大地をとける暖かい日に生まれた私は、風に揺れたり花粉に苦手な普通の草葉だった。私と一緒に生まれた草葉たちもみんなそうだった。生き物が生まれる春にはお花と踊ったり、緑陰の夏には一緒に雨にぬれた。見慣れない冷たさに友達とキャハハ笑った。

だが夏の終わり頃、私は自分が普通ではないという事実に目が覚めた。

なぜか他の子たちは色があせて、体も弱くなって強くない風にもゆらゆらした。それと違って私だけは大丈夫だった。下を見ても私の足(普通人たちは筋だと言うけど)はちゃんと木と繋がっていた。そんな私を見て風に揺れてる友達が聞いた。

”プリピ、なんで君はまだ丈夫なの?”

なんでだろうね..夏の水分を感じながら私は言った。
なんで私だけ元気なの?自分の元気さに疑問を持つことになった。いや、見慣れしいのはいつの間にか出来ちゃった友達との距離感か。


冬になったら風もどんどん強くなって友達は一人ずつ木から落ち始めた。周りの草葉たちはますます落ちてた。いつの間にか周りに残ってるのは私と薄い枝だけだった。

“みんな...どこ行ったの...?”

すでに落ちてる草葉たちに私の悲しい声は聞こえないのかな...

秋もすぎて夏の雨よりもっと冷たい物が空から落ち始めた。感触も雨と違くて不思議だった。しかし自分の周りにはお喋りできる友達がいなかった。寂しすぎて、ただ目をつぶって耐えることしかできない。

冬もすぎたらまた春がやってきた。 花弁が騒いだり、風がふく春になったら私も一人ではなった。いなくなった友達が戻って来たのだ!実はみんな生まれ変わっただけだけど、とても嬉しかった。だから初対面なのにお喋りした。冬の雪がどんなに冷たいのかいっぱい話した。みんなキャハハ笑った。
でも、時間は早くて夏も暮れてた。風が寒くなったことでお別れが近づいたことを感じた。最初は寂しくてすぐ泣いたりした。冷たい雪がとけるまで泣いた。でもこんなことが繰り返していくうちに涙もでなくなった。泣いてもどうしようもない、何も変わらない。私はお別れに慣れちゃった。

そこから結構の時間が経った。周りの友達がいなくなるのももう悲しくない..もう私の感情は死んでいくんだな..必死で枝にぶら下がっていた私の足も力が入らない..どうせ生き残っても意味がないからだった。

時間はどれだけ経ったのか。また夏の終わり頃だった。そのうち寒くなるとまた周りは静かになるし、孤独をかむだけなんだろう。

そんなのもう嫌だ。私は枝にぶら下がった足から完全に力を抜いた。実は今まで枝にぶら下がっていたのは残り物みたいな私の未練だったかもしれないんだ。その未練を捨てたらなぜかすっきりした。私は風に乗って900年近く一緒だった木からゆっくり地に落ちた。やっと私の運命がわかった気がした。

ああ、夏の香りがするな。相変わらず丈夫な自分の体を見ながら思った。自分の運命は自ら作るんだ!私は人生初めての一歩を踏み出した。


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