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絵本「じゃあじゃあびりびり」に出てくる飛行機は戦闘機?

生後3ヶ月くらいから、娘に読み聞かせをしている。よく反応がある本もあれば、すぐ飽きてしまう本もあって、興味深い。

「じゃあじゃあびりびり」は、長年こよなく愛されてきた殿堂入りのロングセラー絵本だ。図書館で借りると、読者の多さを物語るように、ぼろぼろになっていた。

そんな絵本だが、ひとつモヤモヤしていることがある。

それは、「ひこうき ぶーんぶーん」のページの飛行機が戦闘機に見えること。

小型で、主翼に日の丸。
そして色は迷彩柄で使われるような緑色。

最初見た時は自分の勘違いかと思っていた。しかし、夫と一緒に読み聞かせていた時、「これ戦闘機やん」という言葉にやっぱりそうか!と思った。

自分が知っている戦闘機は零戦と紫電改くらい。そこで、本当に似ているのか実際に調べてみた。

戦闘機の画像と見比べ

これはイラストやの画像だが、第二次世界大戦の戦闘機は大体こんな感じだった。ボディは濃緑や薄緑、白色で、羽には日の丸。

旅客機はこんな色ではないし、これほど小さくもない。
見れば見るほど戦闘機だ。

仮に戦闘機だったとして、なぜ絵本に載せたんだろう?

理由を知りたいところだが、作者のまついのりこさんは2017年にお亡くなりになっており、調べてみてもその部分の記述は見当たらなかった。

生まれが1934年のため、終戦時は11歳。

戦時中を知る世代のため、「飛行機=戦闘機」だったのだろうか。

しかし、じゃあじゃあびりびりの初版は1983年。終戦から38年後で、まついさんは49歳。

1964年には東京オリンピック。1980年代には、円高などから日本人の海外渡航が飛躍的に増えていた。

ならば、旅客機をイメージすることだって出来たんじゃないだろうか?

大人になってからのものよりも、子どもの時のイメージのほうが鮮明だった、ということなのだろうか。

結局は本人しか分からないところなのだろうけど。でも、赤ちゃんが最初に読む絵本に戦闘機が出てくるってどうなんだろう。どんな意図があったのか、それともなかったのか。まついさんがご存命であれば聞いてみたかったな。

真相を知っている人がいたら、教えて頂ければ幸いです。

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