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あだ名で呼んで。

言葉の企画の「名付け」講座の報告をnoteを書くにあたり、
ふと自分のあだ名の歴史を振り返ってみた。

保育園時代 ・バナナ先生 バナナ子ちゃん ゴリラ
小学校時代
 ゴリラ
中学校時代 
アイドル土偶 ゴリラ
高校時代  
脂肪 メイメイ ゴリラ
現在    ゴリサーの姫

あだ名は悪意から付けられることもあるし、廊下で大声で呼ばれる危険性をはらむから、なるべく良い印象を与えるものにしておきたい。

なのに、なのにだ。
いつの間にかゴリラがレギュラーにいる。一軍である。うら若き乙女が廊下でゴリラと呼ばれていたのである。いったい誰がつけたのか。

何を隠そう、実は自分でつけたのだ。

私は口を開かず黙っていると「怖い、人を寄せ付けない」など、マイナスな第一印象を持たれることがほとんどで。怖くないし、楽しいことや変顔が好きだし、笑い上戸だ。第一印象だけで、仲良くするのは難しそうだと思われてしまうことがとにかく嫌だった。それを避けるための策がゴリラだった。

「ゴリラと呼ばれています」と初対面で話すと、どこにその要素があるのかと笑ってくれる。ゴリラには仲良くなる一歩目を助けてもらってきた。自分で考え、プロデュースすることで、人間関係を上手く回せるようにしてきたことが、私の最初の名付け経験だと思う。

そもそも、そんなことに気を回さなくて済む人間関係が1番良かったのだが、女子はいろいろ面倒くさかったりするから(特に男子がいるとマウンティングをする女子が発生する。だから私は女子高を選択した)、自分をプロデュースするためのゴリラが人間関係の潤滑油に必要だった。

※私はゴリラを馬鹿にしてはいない。ゴリラ舎にずっといたいくらい、ゴリラが好きな事をお伝えしておく。シャバーニはイケメンだと思う。

第3回目となる言葉の企画の課題は、“あなたのまわり(社会・仕事・趣味・家庭など)で、よく見掛ける事象に名前をつけてください”というものだった。

ずっと考えてはいたのだが、就活中でなかなか集中できずにいた。そんな中、第一志望企業のクリエイティブテストでお祈りされてしまった事が引き金で、就活に嫌気がさし実家に帰ったことで思いついた案であった。(お祈りされた企業のクリエイティブテストは、阿部さんにご意見を頂きたいくらい難しかった)

私のだしたものは「アレンジャーズ」「糖質せえへん」
アレンジャーズは、家族の会話に「あれ」が多発し、会話がまったく進まない事象についての名付け。糖質せえへんは、糖質制限中の母が「ちょうど嫌気がさしてきたし、お前が帰ってきたことだし、今日は糖質とったる」と謎の宣言をしてきたことから思いついた名付けである。

家族との会話の中の言葉で笑うことができ、言葉を交わすことで生まれる新しい気持ちや感覚、言葉の強さを改めて確認した帰省でもあった。

「名付けは生命力を与えること」

それをほんとに使うか。
名付けたからには、ずっと使っていく覚悟はあるのか。

この話を聞いたときに思いだしたのが、敬愛しているCMディレクター中島信也さんの「喜んでもらイズム」という言葉だった。相手に喜んでもらって好きになってもらうこと、想像心を磨いて人々の心を「+」の方向に動かす=喜んでもらうことを表現した言葉だ。

1 A×Bの単語の組み合わせ
2 みんなが知ってる強い文脈をずらす
3 見立てて名前付け
4 既にある名前に違う響きを持たせる

私に衝撃を与えた喜んでもらイズムという言葉は、今回の法則にあてはまる部分が多く、だからこそ15秒という短い時間で企業と消費者の気持ちをつなぐCMが作れるのか!と腑に落ちた。

短く、強く、呼びやすく

喜んでもらイズム。
企業にも、メッセージを届けたい人にも喜んでもらえる人間に私もなりたいと強く思った言葉。ずっと心に抱きながら毎日就活と課題をこなしていこう。いつか誰かに喜んでもらえる日が来るまで!

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自分のあだ名にゴリラを選択したことは、過去の人生に+になったはずだと信じている。
ありがとう、ゴリラ。
私はこれからもゴリラ+ラブゴリラブだ。


★読んでいただきありがとうございました。