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母が倒れた後の仕事復帰

母が脳出血で入院して半月が経った。
脳出血の血を取る手術をしたが、少しずつ血が広がってきていて、頭の中の水の通り道が塞がっていて、意識が戻らず人工呼吸器もつけたままだった。

寝たきりの状態が続いているため、エコノミークラス症候群、肺炎、脳梗塞の再発、いつ何が起きてもおかしくはなかった。

母が入院している際には、週1回の面会以外は会うこともできなかったため、リモートワークではあったが、私は仕事を再開した。

母の手術費・入院費はとても高額だった。
母の生命保険や、高額医療費支給制度を活用しても父の収入だけでやりくりしていくことが大変だった。できることなら家の家事やら母の手続きやらで、仕事を休みたかったが、自分の生活や母のことも考え働く必要があった。

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仕事をしている間は、自分にも役割があることや家庭のことから離れられることもあり、いい気分転換にもなっていた。

その一方で、仕事で関わる人全てに家庭の事情を伝えているわけではなかったため、自分の気持ちを押し殺しているような気分にもなった。

私は児童福祉分野の仕事をしているのだが、
仕事を通して関わる子どもたちや保護者の方々、
一緒に仕事をするスタッフとも関わることが多い。

その中で、様々な人の悩みや不安などの相談を聞くことがあるが、母が生死を彷徨っている状態の中では、

「生きているだけで、健康なだけでいいのではないか」と内心感じてしまうこともあり、関わる相手ときちんと向き合えていないのではないか、自分はこんな状態で仕事を続けていいのかとも迷っていた。

今の仕事も、仕事を通して関わる人も好きで、出来ることならば、もっともっと仕事を頑張りたいと思っていた。昇進したばかりで新しい挑戦もこれから始まるという時に不安が突然訪れてしまった。

仕事をしている時は業務になるべく集中していたが、その反動で仕事が終わってほっとした時に急に涙を流したり、不安に駆られることがあった。

自分の本心はどこにあって、
自分は今どんな状態なのか、
辛いのか、元気なのか、悲しいのか、
自分の感情がわからなくなることがあって、
自分を見失いかけていた。

自分のためにも、思いっきり感情を出して
とことん落ち込んでいた方がいいのか
頑張りすぎてるのか、
どう今の気持ちと向き合えばいいのかわからずにいた。


幸いにも、職場の先輩や仲間に
心理面の相談をできる人が複数いたことで、
定期的に面談をしてもらえた。

家族以外にも感情を吐き出して
サポートしてもらえる人がいたことで、
私は仕事を続けられた。

誰にでも起きうることだからこそ、
今無理して頑張りすぎず、
疲れた時は休んだり、
誰かに頼りながら少しずつ頑張ったらいいよと
色んな人に声をかけてもらえたことが
本当に有り難かった。

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