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返事の届かない手紙⑧

Kは「出来るもんならやってみなよ」と返事が返ってきた
そこまで言ってくるならと思い、一緒に寝ることにした
寝る事にしたけど、何かをするつもりなんて、少しも考えてなかった
何かをするほど僕は愚かではない
そもそも、僕は家に帰って寝たかっただけで、Kに振り回され
勝負に負けて、Kと同じベットで寝ている

ベットといってもシングルベットだ
大人が2人寝れば、体のどこかしらが触れ合う
正直、狭いベットで体が触れ合い寝るのが嫌だった
けど、深夜に行なった仕事、ファミレスまでバイクを押して行った疲れ
自転車二人乗りで、自転車を漕いだ疲れが出て
しらない内に眠り落ちていった

目を覚ましたのは昼前くらいだったろうか?
Kはお腹を出して寝ていた
Kを起こさないように、ベットから出て洗面所へ向かい
お泊りセットの歯ブラシを出し歯を磨く、歯を磨き終わったら顔を洗う
ぶら下がってるタオルで顔を拭き、部屋に戻りタバコに火ををつけ
飲み残した常温になったミルクテイーを飲みながらタバコを吸い終え

Kが干してくれた服を触ったら乾いていたから着替え
Kが貸してくれた服を畳んでベットの上になんとなく置いてみた
Kは寝起きが悪いのだろうか?起きる気配はない
そうこうしている内に30分は経過しただろうか?
常温になった炭酸飲料を開けて飲もうとしたら
プシュッと炭酸が抜けた音で、Kが起きてきた
Kは寝起きが悪いようだ小さい声で「おはよう」と言ってきた
「お〜う、我儘眠り姫が起きたか」を返事をしてやった

Kは寝ぼけた顔で洗面所向かっていった
Kは歯を磨き顔を洗っているような音が聞こえてきた
Kは洗面所から何故か下着姿で出てきた
僕の存在を忘れているのか?正直、目のやり場には困ったけど
男の子だから、見る場所は見た

Kは僕の存在に気づいたのかバツの悪そうな顔をしていた
一応、目をそむけ「早く服着ろよ」と声をかけた
Kは「お前、完全に今全部見ただろ」と言ってきたが
僕は「下着姿で出てくるお前が悪いんだろう」と返した

Kが服を着ている音が聞こえてくる
着替えが終わったようで、僕を横に座り
僕の名前を呼ぶからKがいる方向に顔を向けたら
急にキスをされた
キスをされる覚えは全く無いし、恋愛感情なんてものは
1ミリたりとも感じてなかったからビックリした

「なんだよ、何の意味があってキスしてきたんだよ」と
少し怒り気味にKに言った
「一緒に寝て、何もしてこなかったお礼」と僕に言ってきた
なんども言うけど、Kの考えは分からない
むしろ、理解ができなかった