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新しい物語の始まり/『失われたものたちの本』ジョン・コナリー

2023年4月12日(金)

昨年の5月以降、更新を止めてしまっていた。文章を書くことが苦になった訳ではない。ただ、何となくnoteというプラットフォームから離れてしまっていただけだ。

近況報告としては、この4月から好きな人と住み始めたことぐらいだろう。
私たち2人は本を読むこととお酒と紅茶を飲むことが好きだ。

目まぐるしい日中を終えた2人は、本棚から世界の欠片を抜き出し、ジンソーダか紅茶を作りソファに横並びに座る。そして各々の世界に浸る。時折、会話を挟みながら。

(最近、クラフトジンがマイブーム。それについても投稿しようと思っている。)

今、私は『失われたものたちの本』ジョン・コナリー (著)を読んでいる。昨年、宮崎駿監督が手がけた『君たちはどう生きるか』の原作になった物語である。

母親を亡くして孤独に苛(さいな)まれ、本の囁(ささや)きが聞こえるようになった12歳のデイヴィッドは、死んだはずの母の声に導かれて幻の王国に迷い込む。赤ずきんが産んだ人狼、醜い白雪姫、子どもをさらうねじくれ男……。そこはおとぎ話の登場人物たちが蠢(うごめ)く、美しくも残酷な物語の世界だった。元の世界に戻るため、少年は『失われたものたちの本』を探す旅に出る。本にまつわる異世界冒険譚。

裏表紙のあらすじ

現代の日本で子どもに語られる白雪姫や赤ずきんを始めとするグリム童話は良い意味でデフォルメされていることは周知の事実だろう。

しかし、本作はデフォルメされる前のグリム童話が持つ残酷さやエロティシズムをさらに引き伸ばしたような作品である。

『君たちはどう生きるか』の中では、廃塔(?)から異世界へトリップするが、本作では主人公の住む家の庭から異世界へ入ります。

映画でヴィランとして登場したインコが原作では狼...などなど比較をしながら読み進めるのが楽しくて仕方がありません。

この先、どんな物語が待ち受けているのだろうか。

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