メララのお仕事(「2121 ~100年後の未来~」 第19話)
この時代のスイーカ嬢、本名を「メララ」といいます(ちなみに100年前のスイーカ嬢は「恵子」)
おばあちゃんがドイツ人で、メララはクォーター。ヨーロッパの由緒ある魔女の血を引く家系です。
子供の頃は、桃太郎・桃香様・カボチャ姫・カボチャ太郎、そして弟のスイカ太郎と共によく一緒に遊んだものでした。
このメンバーの中ではメララが一番の年上で、見た目は子供っぽく見られますが、これでも年齢は23歳。桃香様たちが、まだ学生なのに対し、1人だけすでに社会人として働いています。
弟のスイカ太郎は、あまり力が強くないのですが、メララは本物の超能力者でした。なので、その能力を生かして「占い師」をやっています。
もっとも鑑定してもらう人たちは、まさか本物の超能力だとは夢にも思っていませんが…
この時代、単純作業の多くが機械化されてしまい、人手はほとんど必要ありません。せいぜい監視やメンテをする人だけ。
100年前にあった仕事のほとんどが失われ、今や機械やAIが行ってくれています。
代わりに発展したのが「人と関わる職業」
どんなに時代が進歩しようとも、人の心は機械にはわからなかったのです(少なくとも、この時代ではまだ…)
ホテルやコンビニは、ほぼ無人化に成功しましたが、「宗教家」「カウンセラー」「哲学者」といった人生の問いに答えるようなスキルを必要とする職業は、むしろ100年前に比べて格段に需要が伸びたくらいです。
占い師は、それを代表するような仕事でした。
時代が移り変わっても、人々は「生きるとはなんぞや?」という問いに挑み、考え、悩み続けていたのです。
noteの世界で輝いている才能ある人たちや一生懸命努力している人たちに再分配します。