小説なんて、文法を間違いまくってて誤字脱字だらけでも売れる!
はい。今回は、ちょっと特殊な例のお話をします。
「山田悠介さん」っていう作家さんがいるんですけど。
この人、デビューした時、凄かったんですよ!インターネット上でムッチャ話題になりました!それも、悪い方で!
「リアル鬼ごっこ」とか「親指さがし」を出版した頃だったんですけど。日本語がムチャクチャだったんですよ。誤字脱字だらけで、文法の基本もなってないような文章で。
有名なのだと、こういうのですね。
まるで、エッシャーのだまし絵みたいな文章です。
ただ、ヘイヨーさんは「え?これ、逆におもしろくない?わざとやってるとしたら、天才だわ!」と思ってたんです。
「いや、むしろ、わざとに決まってる!出版社の人が、この程度の間違い修正させないわけがない!」と信じてたくらい。
※のちに、わざとではなかったことがわかります。なぜかというと、あとの版になると修正されてるからです。
なぜ、こんなコトになったかというとですね…
「共同出版」っていうのがあって。この出版方式、名前は「共同」なんですけど、いわば「自費出版」の一種なんですよ。文章を書いてる人がお金を出して、本を出してもらうっていう。
だから、出版社の人もいい加減で、ろくすっぽ校正してくれないところもあるんです。
確か、山田悠介さんの場合は、お父さんがお金出してくれて本を出せたんじゃなかったかな~?
そんなわけで、素人が生まれて初めて書いたような小説を、全く推敲もせずに世に放ったようなモノだったんですよ。
ところが、この本が爆発的にヒットしたんです!100万部以上売れちゃった!
もちろん「内容的にもそれなりにおもしろい」というのもあったんでしょうけど、ネットで話題になったことも一因にあるはずです。
当初、ネタとして話題になっただけだったのに、それでも数がはけちゃったんですね~
その後、映画化されたりもしました。それも、何作も!
一応、山田悠介さんのコトを擁護しておくと。「発想力のある人」ですよ。「世にも奇妙な物語」っていうドラマがあるでしょ?ああいうタイプの話を書くのが得意な人。
ただし、それが最後まで続かないんですよね~
いわゆる「出オチ」になりがちなんです。1ページ目を読んだ瞬間、「あ!これ、おもしろい!凄い発想で始まった!」と思うんですけど、読んでる内に段々と尻すぼみになっていって、最後の方は普通に終わったりするんです。
これで、ラストシーンまで驚きの連続なら、それは本物の傑作なんです!
でも、世の中、そんなに上手くはいかないんですね~
ただ、小説って、そんなもんなんですよ。「最初から最後まで通して全部おもしろい!」なんて作品ばかり書けたら、そりゃ本物の天才ですよ!
けど、ほとんどの人は最初から最後まで「なんだかな~」って作品しか書けないんです。それに比べたら、最初の何十ページかだけでもワクワクしながら読めたとしたら、それで充分なんです。
そういう意味で、山田悠介さん、才能ある人だと思いますよ。
noteの世界で輝いている才能ある人たちや一生懸命努力している人たちに再分配します。