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かつて超絶厳しい学校に変革をもたらした「伝説の英雄」

さて、来年の2月の公演に向けて、そろそろ本格的に劇の内容を決めなければならない段階に入ってきていました。

確か、7月か8月に入っても台本はあがっていなかったように思います。前回の舞台では、演出をキザオ君、脚本を中崎さんにまかせていましたが、今回は脚本・演出ともに青年が担当することになっています。

三谷幸喜さん・井上ひさしさんなど、舞台の台本が遅いことで有名な脚本家の方々がいらっしゃいますが、ハッキリ言って、これだと練習にならないんですよ!

なので、役者にとっても演出家にとっても、「ホン(台本)」をなるべく早く仕上げてもらった方がいいんです。いいんですけど、「よりクオリティの高いモノを!」と考えると、ど~しても時間がかかっちゃうんです。

まして、この時点での青年って、まともに長編小説1本を完成させたことすらないんです!全部が全部未経験!行き当たりばったり!でも、なんとかしちゃう!それがこの物語の主人公の性格!

例のごとく、「2時間前後の舞台の台本1本を書き上げる」という未経験の領域に挑戦してるわけです。だから、時間がかかっちゃうんです。


とりあえず、頭の中にあった構成はこういうものでした。

物語の舞台は学校(中学か高校)
その学校は校則が厳しいことで有名。
そこに1人の転校生がやって来る(この転校生が主人公である「熱血番長」)
登場人物はみんな、何かしらの問題を抱えている(たとえば「受験勉強に苦しんでいる」「恋に悩む」「不登校」など)
物語の終盤、クラスメイトたちが一致団結して学校に立てこもって、学校のルールを改定させようとする。
最終的には、番長1人だけが退学になり、学校の規則は変えられ、自由な校風として有名になる。

これ、何かっていうと。実はですね…

実話なんです!

青年がかつて少年時代に通っていた中高一貫の受験校がありましたよね?そこで、遠い昔に実際にあった出来事だったんです!

もちろん、アレンジはしてありますよ。アレンジはしてあるんですけど、「元々厳しい校則で有名だったのに、ある1人の生徒が革命を起こし、仲間を集めて学校に立てこもって校則を変えさせた」って部分は実話なんです。

最終的にリーダーとなった生徒は退学を余儀なくされたんですけど、校則は超ゆるくなり、制服すらなくなって私服で登校していいルールに変わり、伝説として残ったのでした。

その際、化学室に保管してあったマグネシウムで簡易爆弾を作ったりしたそうですw(マグネシウムは水に触れることで爆発を起こす)

「これは使えるな~」と思って、長年あたため続けていたアイデア!それをキザオ君との劇団旗揚げ公演には使用せず、2月に行われる大舞台への秘密兵器として残しておいたのでした。


さて、骨組みが決まったのはいいのですが、実際に台本として落とし込むのには苦労します。なにしろ、長編小説も舞台の台本も執筆するのは生まれて初めてなのですから。

それと同時に演出も担当しなければなりません。何かキザオ君が目指した「鉄の軍団」とは別の方法で舞台を成功させようと、青年は頭をひねります。

「全員が同じ高さ」
「それでいてお互いに思ったまま意見を述べ合える」
「水のような関係」

「その関係を実現するには、具体的にどのような形にすればいいのだろう?」

「そして、そこから導き出される『理想の台本』の姿とは?」

青年は毎日毎日そればかりを考えて、ヘトヘトに疲れ果ててしまいました。


ここでヒントになったのが誰だと思います?

なんと!意外なコトに、あの「チガサキ君」だったのです。

noteの世界で輝いている才能ある人たちや一生懸命努力している人たちに再分配します。