魂の叫び!奇跡のゴスペル!

さて、ハーレムの伝道師「トミー富田さん」と行くツアー。

いよいよ、メインのゴスペルを聞きに行きます。

正直、青年も最初は別に期待してなかったんですよ。そもそもゴスペルが何かも知らなかったので。竹ちゃんが「どうしても!」って言うから一緒に参加しただけで。

「はぁ?なにそれ?そんな凄いわけ?」くらいの気持ち。

ちなみに、ゴスペルって何かというと。アフリカ系アメリカ人が教会で歌う宗教音楽なんです。


で、最初に行った教会はそこまででもなかったんです。トミーさんの説明からしても、「ここはフツーの教会だから」って感じなんです。「大手のツアーは、大体こういうとこ来るんだ」と。

確かに、フツーに歌を歌ってるだけ。これだったら、別に高いお金払ってくる必要ないんですよ。

「ま、いくら本場のゴスペルが凄いって言っても、こんなもんだろう」くらいの感じ。

けど、次に連れていかれたとこは全然違ってたんです!


教会に入ると、神父さんがみんなに向けてお説教してるわけですよ。「では、本日は聖書の第何章のこの部分を読みましょう」みたいに。

で、最初はみんな「ふんふん」聞いてるんです。神父さんの言葉を素直に。

ところが、「質問タイム」みたいなのになって、信者(全員黒人)の1人が「神父さん、この部分はどうなんですか?」(英語なので理解できない)みたいに尋ねるんです。

そしたら、神父さんが「ああ~、それはね。これこれこういうコトなんだよ」と返答する。そしたら、信者が叫び始めるんです。

「ウソだろ!?オイッ!」みたいに。

で、他の人たちも次々に質問していくんです。そのたびに神父さんが淡々と答えていくんです。そしたら、それを聞いた信者たちがまた「うわ~~~!」とか叫んでるんです。

頭を抱えながら「Oh my God !!」とうめく人。泣き叫ぶ人とかまで出てくる。で、ついには大粒の涙を流して泣き出す人まで現れる始末!それも大の大人がですよ!日本人の2倍くらい体格のある大男が!

その光景を見て、さすがの青年も「何ごと!?」と驚くわけです。


全部英語で何言ってるかサッパリわかんなかったので、作者が勝手に日本語に直すと、大体こんな感じですよ。

神父さん「今のお話わかりましたか?」

信者「…とはいっても、オレたちも生きていかなきゃいかんわけだろ。となれば、ちょっとくらい人のもん盗んでも許されるよな?」

神父さん「ダメです。人は大地を耕し、汗水流し手にマメを作って働くことで生きることが許されているのです」

信者「でも、金持ちの白人からならちょろまかしてもいいよな?」

神父さん「ダメです」

信者「だって、アイツらが金持ってるからオレらのとこに回ってこないんだぜ!理不尽じゃねーか!」

神父さん「それでもダメだと聖書には書いてあります」

信者「うっそだろう!じゃあ、おぼっちゃまの服着て歩いてるような何も知らないアジア人の旅行者からならいいよな?」

神父さん「それもダメです」

信者「でも、そうしねーとオレら飢え死になんだよ!まともな仕事なんて、ありゃしねーんだからよ!一家全員飢え死にしろつーのかよ!」

神父さん「そうです。イエス様はそうされました。自分の身を犠牲にしてでも、神の教えを守ったのです。そうするコトで皆、天国に行くことができ救われるのです」

信者たち「オーマイガッ!!」「世界ってなんて理不尽なとこなんだよ!」「オレたちゃ、どうすりゃいいんだぁ!」(号泣)

…みたいな感じですよ!


そうこうしてる内に、みんな感極まっちゃって、神父さんのもとにドドドドドド!と駆け寄ってくわけです。もはや、暴動ですよ!

そしたら、神父さんが立ってる台のとこに黒山の人だかりができちゃって。まさに人間の山ですよ!で、みんな号泣してんの。そのまま歌が始まるんです。誰が指揮してるわけでもなく、勝手に始まるんです。

それでもう大合唱ですよ!教会中が感情(エモーション)の嵐の中、全員で大合唱!魂の叫び!

「うおおおおお!これがモノホンのゴスペルかッ!!すげえええええェ!!」ってなっちゃって。

やっぱ、トミー富田さんのツアー大正解でした!ハーレムでゴスペル聞きに行くなら、絶対トミーさんとこですよ!

noteの世界で輝いている才能ある人たちや一生懸命努力している人たちに再分配します。