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逆風も上手く利用してやれば、前進するための原動力に変えられる!

9月に入り、徐々に台本が形になってきました。来年の2月に行われる本公演まで残り半年。残り時間6ヶ月で完成形まで持っていかなければなりません。

…とはいえ、この時点でまともに台本も完成していないんです。まして、「どんな衣装にするとか?」「大道具・小道具はどうする?」みたいなコトが全く決まってないんですよ。

ところが、ここでトラブルが発生してしまいます。メンバー内で対立が起こってしまったのです。


今回の劇に参加するメンバーは、2つのグループにわかれていました。1つはボランティアグループ。こちらはズブのド素人です。その代わり、性格的に素直な人が多いので、基本的な指示には従ってくれます。

もう1つは演劇経験者グループ。基礎演技力は高いのですが、「演技に対することだわり」があって、なかなか指示に従ってくれません。こちらは美嘉ちゃんを中心とした3人のメンバー(残り2人は「和歌山君」って男の子と「山梨さん」っていう女の子)

この3人のメンバーが、ことあるごとに対立してくるんですよ。「学校じゃ、そんな風に習わなかった!」「それは、演劇の基礎に従ってない!」みたいに。この前の劇団のチガサキ君化してしまってたんです!

そりゃ、そうなんですよ。素人劇なので、そこまで高い技術力を求めてないんです。しかも、それすら青年の考える戦略の一環でした。

最初の練習で全員の演技力をパッと見て、青年は即座に思いました。

「あ!こりゃ、数ヶ月訓練したくらいじゃ演技力が劇的に向上したりはしないな!このままだと、勝負にならない…」と。

そうして、「素人には素人の戦い方がある。技術とは別の部分を武器に変えて勝負に挑もう!」と決めていました。

それならプロをも凌駕できるかもしれないと考えたのです。もしかしたら「創作の神」に一矢むくいることができるかも…と。

ところが、この思想が演劇経験者には理解できなかったんですよ。何回説明してもわかってもらえないんです。頭の中に「演技とはこういうモノ!」っていう固定観念ができてしまっていたから。

これって、ある意味でイノベーターとしての戦いでもあったんです。イノベーターって「常に人類の先を行った考え方」をしてるので、常人には理解できないんです。常識を持ってれば持ってるほど、理解不能になっていきます。

だから、逆に演劇について何も知らないボランティアメンバーの方がスッとわかってもらえたんですね(しかも、普段のボランティア活動で絆ができていたので、なおさら結束力が高い!)


そこでどうしたかというと…

「この対立構造自体を舞台に持ち込んでやろう!」って考えたんです。美嘉ちゃんや和歌山君や山梨さんが反抗するなら、「ストーリー上で番長グループに反抗する対抗勢力としての役を与えてやればいい」ってアイデア!

それって、ムチャクチャリアリティのある演技ができると思いません?だって、現実に起こってる出来事なんだもの!

つまり、さらにイノベーターとしての能力を発揮したんです!

青年にはこういうとこがありました。何かトラブルが起こると、トラブル自体を利用して前進するという特性。

「逆風も風!無風に比べれば遥かにマシ!上手く利用してやれば、逆風も前進するための原動力に変えられる!」

そういう考え方!

ピンチはピンチじゃない!ピンチはチャンスなんです!

noteの世界で輝いている才能ある人たちや一生懸命努力している人たちに再分配します。