聖書における水とは? 聖書と水①
シャローム!
ホーリーランドツーリストセンターの平和です!
今回は聖書の大きなテーマである水シリーズの第1弾です。
暗闇・混沌としての水
古代の水事情について考えてみましょう。
水が少ないが故に起きる問題
水が多いが故に起きる問題
のどちらもありますよね。
水が少ないが故に起きる問題として飢饉などがあり、反対に水が多いが故に起きる問題として洪水・氾濫などがあります。
世界の古代の文明(メソポタミア・エジプト)は大きな川の周辺で出来ていることを考えると
水が多いが故に起きる問題
→川の氾濫
などを多く経験したのではないでしょうか。
さらに、
聖書でなぜ竜・蛇が悪の象徴になったのか?にて説明しました、海というのは暗闇・混沌を象徴するものとして聖書で用いられています。
文明を支えている大きな川が氾濫する様子
嵐の日の海岸を想像してみてください
なぜ川や海が暗闇・混沌をあらわすメタファーとして使われたのかが想像できます。
いのちとしての水
暗闇・混沌をあらわす水とは対照的に、水は生きていく上でとても重要なものです。人間のみならず、全ての生物に水は不可欠です。
聖書の舞台となる(現代の)イスラエル・ヨルダン・エジプトなど、荒野や砂漠が広がるの国々ではなおさら水が希少です。
暗闇・混沌をあらわす水とは対照的に、いのちの水は多すぎることはなく、少なすぎることもありません。
すなわち秩序が保たれている水の状態を指します。
創世記1:1〜2:3
神様は暗闇と深淵(海)の中から天地創造によって秩序をもたらします。(創世記1:2)
創世記2:4〜2:25
神様は豊かな水を(野の草も生えていない)地から湧き上がらせます。(創世記2:5-6)
いのちとしての水についてはこちらの記事も参照ください。
エデンの4つの川と預言 聖書考察④
創世記を読んでみる
聖書の時代の人々もメソポタミア文明やエジプト文明の影響を受けており、それは聖書の中でも読み取れます。(聖書の物語に出エジプトとバビロン捕囚もありますよね)
しかしながら、聖書はこれらの文明(現代の中近東周辺)のモチーフを見事に使いながら神様の絶対的存在をあらわします。
今回は二つの例を見ていきます。
1. 神の霊と暗闇の大水
はじめに注目したいポイントは暗闇・混沌を象徴する水が創世記の1:2で登場していることです。
大水という言葉はヘブライ語でתְּהֹום(テホム)です。
深淵などの意味を持つ言葉です。
その上に神様の霊が動いているだけで、大水תְּהֹום(テホム)がすでに中立的な水になっています。
この動いていたという動詞מְרַחֶ֖פֶת(メラへフェト)
という言葉は申命記32:11の中で鷲にも対して使われており、舞う・パタパタするといった意味を持つ言葉です。
水の上で鳥がパタパタしているでピンと来たあなた!
そうです!キリストの洗礼の場面が連想されます!!
創世記と同じように、水(ヨルダン川)の上で、神の霊が鳩のように降ってきましたよね!
2. 神の言葉で分かれる大空の上と下の水
バビロニアのエヌマ・エリシュを読んでみると、
バビロニアの守護神マルドゥクと海の女神であるティアマトが対峙する物語があります。
この戦いでティアマトは海の蛇(竜)のようなもとして表現されおり、マルドゥクがティアマトを倒します。
マルドゥクはティアマトの体を半分にさき、体の一部を大空רָקִיעַ(ラキア)にしました。
バビロニアのエヌマ・エリシュに対して、聖書の天地創造ではこの大空רָקִיעַ(ラキア)は神様の言葉によってできます。
神様の絶対的存在をあらわしているわけです。
この大空רָקִיעַ(ラキア)というのは古代の世界観を理解するのにとても大事なもので、聖書においても重要な役割を果たします。
このことについては水シリーズの別の記事にて書きます。
最後に
聖書における
はとても重要なテーマになっています。
黙示録を見てみると
暗闇・混沌を象徴する海が無くなり
いのちの川が神と子羊の御座から流れ出ている様子があります。
水シリーズ続きます!
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参照
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