Detective
下北沢南口商店街から 少し入った場所
チクタク チクタク 店の中のBGMは 売り物の
時計 チクタク チクタク ……
12坪ほどの 小さな時計屋の 店主だ
開店時間はPM12:00と決めている
早くから開けても 人は居ないものだ!
この街は そんなもの ま、角の店で
珈琲を二人分買い 店の扉を空ける
珈琲は 自分の分と バイトの愛の分
愛と書いてメグミ 洒落た名前だな……
どんな思いで着けた名前か 容易にわかる
時折 電話で 自動巻きの修理 依頼を頼まれる 勿論、来店するのが 当たり前だが! 出向く事も 案件に よっては
激安の殿堂なる建物の向かいに 借りているパーキング 乗り込むのは 年代物のフレンチ車だ 1973'シトロエンDS23IE ま、骨董品だな 自分の様に
出向修理の案件は ただの口実で 時計とは関係の無い 裏の仕事 まぁ、探偵みたいな ものさ
昔は この国 日本の ある組織で諜報機関の 仕事を していた 諜報機関と言っても 映画の様な 派手さは無い 幾つかの 諜報機関が在るが そこはトップシークレットだから 間違っても口には 出来ない
警視庁 検察庁 防衛省 外務省 経済産業省など 様々だが、僕は外務省の 出身だ
つまり、依頼される案件は 日本人以外の事を 調べる ……… この国は世界一の スパイ大国 稼いでる奴らは 皆 怪しく思われ 日本人以外なら、尚更だ!!!
依頼されると 待ち合わせ場所は 決まって六本木の国立新美術館を使う 人の多い場所の方が かえって目立たないものだから ましてや 髭面の 中年男性は 溶け込めるって訳さ
今回の案件は、上野に在る 宝石商らしい まぁ、あの辺りは皆 昔から怪しいものだが ……どうやら、殺人事件に絡んで ダイヤを 溜め込んでいる らしい!
気を付けなきゃ ならないのは 上野や浅草では 日本なのに 銃器が入手できるって所だな! 治安が良い国? 裏社会を知らないから 言える 言葉さ
ましてや、アジア系の在日外国人は 悪事を やるには 顔馴染みだろう ヘタな暴力団よりゃ ヤバいさ!!
都合が悪くなりゃ 船舶で逃げる始末だし 逃げられる前に、証拠を掴むってのが 俺の 裏の仕事な訳よ
ダーティーハリーみたいな肘当てが付いたジャケットに ジーンズと ハンチング帽 どう見たって80年代の オンボロ中年 に見えるだろう
イギリス スパイ映画の ジェームズ・ボンドとは 程遠いかな ま、コレが現実さ 目立たぬ様に 何処にでも いそうな 中年を 装って 情報を集める
仕事の依頼主は コレまた トップシークレット 間違っても 口には出せない 街の探偵さん とは 違う 特別な案件なのさ 国に係わる
まだ浮気調査の方が 楽だろう 撃たれる事もなくて 打たれる事は 有るのかな? まぁ お互い ろくなもんじゃねえさ
探偵(Detective) 英語の方が カッコイイだろ
さて 待ち合わせの美術館へ この年代物な車で ひとっ走りするか! あぁ、今回の案件 簡単に 片ずく事を 願うよ 店の方の 時計修理も 溜まっちまったからな ………
探偵って 言えば この歌かな
皆様🤗 こんばんは🌟
今宵は、少し ハードボイルドな短編で_✍ 勿論 フィクションです 部分的には 実在する 呼称や 組織も 遣わせて頂きました🙏 まぁ、怪しさは 間違いない(笑)
では良き夜を😊 和やかに お過ごし下さいませ✨ 笑顔と感謝を 忘れずに🍀
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